現場ディレクターがWeb担当者にオススメしたい!2018年に取り組むべきデジタルマーケティング施策

新たな施策が次々と登場するデジタルマーケティング業界。ニュースサイトやイベントなどでは「今、〇〇をすべき」とトレンドとされる施策がさまざまに取り上げられますが、実際に現場で働くWebディレクターの方々はどう捉えているのでしょうか。

この度、相場ガイド編集部では、現場ディレクターの方々に、「Web担当者やクライアントにオススメしたい今年のマーケティング施策」という切り口で、キーワード毎にオススメ度合のアンケート調査を実施しました。

2018年度に強化すべきマーケティング施策を検討中のWeb担当者の皆さま、ぜひ参考にしてみてください。

アンケート実施日:2018年2月20日〜3月10日
回答数:84件

1. 2018年度おすすめの施策はスマホ対応

主要なデジタルマーケティング施策について、2018年度にオススメする度合いを調査したところ、オススメ度合が高いのは以下のキーワードとなりました。

いずれもこの2~3年重要視されているキーワードですが、まだあまり対策ができていない、何から始めれば良いか分からないというWeb担当者の方も多いのではないでしょうか。

1位「コンテンツのスマホ最適化対応」について
最近注目のニュースとして、2018年3月にGoogleが発表した「モバイル ファースト インデックスのベストプラクティスに準拠したサイトの移行」があげられます。

「モバイル ファースト インデックス」とは、モバイル版のページをインデックスやランキングに使用し、主にモバイルユーザーが検索しているものを見つけやすくすること。こういった動きを踏まえると、今まで以上にマホ対応は急務ではないでしょうか。

2位「SNSマーケティング」について
スマホユーザーと相性の良い施策です。すでに活用事例の多いFacebookに加え、Instagramも注目のSNSです。「SNS」の中でも、自社のユーザー層に合わせた対応を優先すると良いでしょう。

3位「動画広告、動画コンテンツ」について
こちらもスマホユーザーと相性の良い施策です。動画の活用方法もさまざまで、動画広告の他、Webサイトのコンテンツとして動画を活用することで、テキストや静止画では説明しにくい部分を伝えることができます。

自由記述では、オススメすべきキーワードとして「自社CRMデータ統合、DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)化」といった意見も多くあがりました。

また、オススメのキーワードがある一方、「施策の前に、ブランドストーリーの見直しや強化が先にできないと施策がただの施策で終わりそう」「個別施策で爆発的な効果を見込めない。各施策をどう有機的に繋いで設計するか」といった意見も見られました。

トレンドのキーワードは把握しておくべきですが、まずは自社の顧客像とそのニーズを明確にした上で、自社の目標に向けてどの施策が有効なのかという視点での施策選定が必要になりそうです。

なお、今回の質問でキーワードとしてあげたのは次の9つです。

  • コンテンツのスマホ最適化対応
  • SNSマーケティング
  • 動画広告、動画コンテンツ
  • オウンドメディア
  • マーケティングオートメーション
  • パーソナライズ
  • リターゲティング
  • スマホネイティブアプリ対応
  • オーディエンスデータ活用
  • DMP
  • 音声認識対応
  • スマートスピーカー対応

2.クライアントから相談が増えそうなキーワード

今年、クライアントから相談が増えそうな施策について訊いたところ、以下のキーワードが多く回答にあがりました。

  • マーケティングオートメーション
  • コンテンツの充実、自然流入施策
  • スマートスピーカー対応

これらのキーワードについて、次のような意見が印象的でした。

「CRM、MA、SFAなどは大手が既に着手しているが、今年からは中小がそういったものを取り入れていく様になると考えてます」

「Googleを始めとするサーチエンジンのAI化による最適コンテンツの制作方法」 「利用者(エンドユーザー)の利用別シーンのコンテンツ作りです」

「音声検索に注目が集まっているので将来性があり、音声検索に対応したコンテンツの準備についての相談が増えそうだと思います」

クライアントから相談が増えそうということは、今後、より多くの企業の参入が予想される施策です。2018年度のオススメキーワードに加えて、中長期的な施策選定の参考にすると良いでしょう。

また、上記のキーワードほど数は多くありませんでしたが、次いで注目のキーワードとして、海外のユーザーへの対応やLINEの活用などもあがりました。

3.クライアントの今年の予算

クライアントの今年の予算に訊いて訊いたところ、56%が「増えそう」との回答でした。「減りそう」との回答は6%にとどまり、多くの企業でデジタルマーケティングが重視されており、今後も予算が増えていくであろうことが分かります。

まとめ:今年の施策だけでなく中長期的な施策も視野に

今回の調査をまとめると、現場ディレクターがオススメする2018年度のキーワードとしては、すでに一定の効果が実証されている施策や、対応が必須の施策などがあがっています。これらが今年度の施策に入っていないようなら、一度検討してみると良いでしょう。

一方でクライアントからの相談が予想されるキーワードについては、今年すぐに効果を出すというよりは、データを蓄積して1年以上のスパンで効果を出していく施策や、今後普及していきそうな施策です。

今年度の計画と並行して、今後の成長戦略を考えたときに、取り入れていくと良いでしょう。

2018年4月25日