こんな課題をお持ちのWebマーケティング担当者向けの記事です
オウンドメディアの立ち上げ時に直面する課題として、以下のようなお悩みの方は多いのではないでしょうか?
- オウンドメディア運用でどのようなコンテンツを作ればいいかわからない
- コンテンツ設計とは具体的に何をすればいいか知りたい
- コンテンツ設計時に気をつけるべきポイントを知りたい
このような課題をお持ちの方に向けて、この記事ではオウンドメディアにおけるコンテンツ設計の重要性や設計時のポイントについて解説します。
また、こちらのページではオウンドメディアなどWebサイトにおけるコンテンツ設計時に活用できるテンプレートも無料でダウンロード提供しています。
なお、オウンドメディアの効果的な構築方法や最新事例、参考書籍などオウンドメディア構築全般について知りたい方は、以下の記事も合わせて参考にしてください。
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オウンドメディア立ち上げ前のコンテンツ設計とは
オウンドメディア運用の成否の鍵は「コンテンツ設計」にあります。
コンテンツ設計とは、オウンドメディアにおける様々な記事や問い合わせフォーム、ホワイトペーパーなどの「コンテンツ」をどのような方向性で作成するか、そして目的である成果を最大化させるための取り組みのことです。
オウンドメディアの運用目的を明確にしたり、ターゲットに合わせたコンテンツを作成する、コンテンツへの集客方法など、検討する内容は様々あります。
オウンドメディアの構築段階だけでなく、どのようなコンテンツを追加するかを検討するときも、コンテンツ設計の考え方を活用するとよいでしょう。
コンテンツ設計の重要性
オウンドメディアを立ち上げる際には、まず運用目的やターゲットを明確にし、KPIを設定したうえで、どのようなコンテンツを掲載するかを具体的に検討することが重要です。
掲載するコンテンツは、運用担当者の思いつきで作成するのではなく、オウンドメディア全体の戦略の中でどのような位置付けとなるのかを意識しなければなりません。
例えば、購買意欲が高い「顕在層」向けなのか、それとも「潜在層」向けなのかによって、コンテンツの内容も変わってきます。
コンテンツ同士の繋がりを意識せずに作成を進めてしまうと、長期間の運用において独立した記事が増え、オウンドメディアとして成果につながりにくくなる恐れがあります。
そのため、コンテンツ設計はオウンドメディアを構築する前の段階で行い、全体の構成を考慮しながら、どのようなコンテンツを用意するのか、それらをどのように配置し体系化するのかを検討する必要があるでしょう。
立ち上げ時に検討したい、コンテンツ設計のポイント5選
オウンドメディアをこれから構築するケースにおいて、どのようにコンテンツ設計を行ない、コンテンツの方向性を決定するかについて、以下の5つの観点から検討する必要があります。
読者(ターゲット)イメージの具体化
オウンドメディアの構築および運用において、コンテンツを制作する際は以下の3点が明確である必要があります。
・ターゲットはだれか?
・ターゲットのどんな課題に応えるか?
・その結果、ターゲットにどうなってほしいか?
オウンドメディア構築において、想定する読者(ターゲット)の具体化は、運用目的と並び、初めに検討すべき最重要項目です。
コンテンツ設計では、オウンドメディアのコンテンツに接触したユーザーが、どんな読了感をもち、どんな態度変容を起こして欲しいかを具体的に描き、どのようなコンテンツであれば、それを達成できるかを検討していきます。
ターゲットが具体的に想像できていない場合はペルソナ分析やカスタマージャーニーマップを作成しながら、運営体制のメンバー間でターゲットユーザーに対するイメージや理解を共有できるように心がけることが重要です。
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オウンドメディア立ち上げで解決したい課題の特定
オウンドメディアを立ち上げる目的としては、認知獲得や集客など、自社が抱える具体的な課題を解決するためになります。
「自社が抱える課題」が複数ある場合は、オウンドメディアの運用で解決したいものを定義づける必要があります。
オウンドメディアで解決する課題を定義する際に重要な点は、複数の課題を一度に解決しようとしないことです。
例えば、自社の事業内容として
[1] 既存顧客が男性中心なので、女性へのアプローチを強化したい
[2] 既存顧客が高齢化してるので、若年層へアプローチしたい
という2つの課題がある場合、どちらか1つに絞ってコンテンツ設計をした方が成功確率が高まります。
反対にあれもこれも詰め込んだメディアにすると、焦点がぼやけてしまい、どちらのターゲットにも刺さらないという結果に終わってしまうでしょう。
また、作成するコンテンツ毎に「集客を増やすためのコンテンツ」か、LPのように「成果(収益)に寄与するコンテンツ」かを検討したり、集客コンテンツから成果が出やすいコンテンツへの誘導経路を増やすなど、訪問したユーザーのサイト内遷移を想定したコンテンツ設計も重要になります。
読者と企業をつなぐコンセプトの明確化
「読者イメージ」「解決したい課題」の2つが明文化できたら、その2つをつなぐことができるコンセプトを考えていきます。
企業がオウンドメディアを運営する際、自社の成果を優先しすぎると、読者にとって有益な情報ではなく、一方的な宣伝に映ってしまう可能性があります。
そのため、読者が求める価値と企業の目的をバランスよく調整し、双方にとってメリットのあるコンテンツを提供することが不可欠です。
オウンドメディアで提供するコンテンツを設計する際は、以下の4点を必ず押さえる必要があります。
- オウンドメディアの運用目的に沿っているか
- ターゲットユーザーは明確になっているか
- コンテンツを作成することで運用目的にどう寄与するか
- コンテンツを提供することで得られる「企業側」「読者側」のメリットは何か
これらのポイントを意識することで、企業の目標達成だけでなく、読者にとっても有益なオウンドメディアを構築することができます。
コンテンツにおける競合との差別化
オウンドメディアにおけるコンテンツ設計では、競合との差別化が重要なポイントとなります。
ただ単に情報を発信するだけでは、類似したコンテンツが多数存在する中で埋もれてしまうため、独自性を意識した設計が求められます。
以下の3点をポイントに差別化をはかりましょう。
■自社の強みや独自の視点を明確にし、それを軸にコンテンツのテーマや切り口を設定する
同じ業界のトレンドを扱う場合でも、単なるニュースの要約ではなく、自社ならではの専門的な分析や独自データを加えることで差別化が可能になります。
■ターゲットユーザーのニーズを深掘りし、他社が提供していない情報や視点を取り入れる
ユーザーインタビューや市場調査を活用し、既存コンテンツにはない実践的なアドバイスや成功事例を提供することで、読者にとって価値のあるコンテンツを作ることができます。
■コンテンツのフォーマットや表現方法を工夫する
競合がテキスト中心の情報発信を行っている場合、動画やインフォグラフィック、対談記事など、より視覚的・インタラクティブな形式を採用することで、読者の興味を引きやすくなります。
これらのポイントとともに「このメディアならではの価値とは何か?」を常に意識し、独自の視点やアプローチを取り入れることが競合との差別化につながります。
最適なコンテンツ形式の選定
オウンドメディア運用において、どのような形式でコンテンツを作成するかを検討することは非常に重要なポイントです。
各コンテンツの形式と、それぞれのメリットは以下の通りです。
■記事コンテンツ
- 検索エンジンからの集客を強化できる
- 低コストでコンテンツを作成できる
- 業界知識やノウハウを体系的に伝えることができる
■動画コンテンツ
- 文章では伝わりにくい内容を伝えることができる
- 視覚的イメージを通して企業や担当者の信頼感を向上できる
- SNSとの親和性が高く、拡散されやすい
■ホワイトペーパー
- より購買意欲の高い見込み顧客を獲得できる
- 詳細なデータや専門的な情報を提供することで企業への信頼度が増す
- ダウンロード用コンテンツを営業や商談にも活用できる
■インフォグラフィック(図解コンテンツ)
- 複雑な情報も要点を視覚的にわかりやすく訴求できる
- 目に留まりやすく短時間で印象に残すことができる
- SNSや社内検討時の資料などで共有しやすい
■ウェビナー
- 見込み顧客とリアルタイムでコミュニケーションを取ることができる
- 製品やサービスの詳しい説明を直接行うことができる
- 業界の専門家やゲストを招き、信頼性の高い情報を提供できる
コンテンツ設計の実践:テンプレートとその活用法
コンテンツ設計テンプレートの紹介
「Web担ガイド」ではオウンドメディア運用をサポートするための様々なフォーマットを公開しており、無料でダウンロードすることが可能となっております。
コンテンツ設計においては、作成するコンテンツが上記の要素を含んでいるかを確認するための管理表を作成し記入していくことで、検討が不足している部分や、作成しようとするコンテンツが運用目的に合致しているかなどが浮き彫りになります。
このテンプレートを活用することで、より効果的にオウンドメディア立ち上げ時に必要なコンテンツ設計を行なうことができます。
また、このテンプレートをオウンドメディア運用担当者の間で共有することで、担当者の方の脳内を整理するだけでなく、社内外の関係者とイメージを共有し、より深い議論をしやすくしたり、運用代行会社や制作会社などの外部パートナーに依頼する際のオリエンテーション資料としても役立ちます。
ぜひご利用ください。
テンプレート活用のポイント
テンプレートには、以下のような入力項目があります。
- コンテンツ名(メインメニューやグロナビを構成する企画・コーナー名です)
- コンテンツ概要(読者視点でのメリット)
- コンテンツの狙い(企業視点でのメリット)
- 対策キーワード(SEO対策を兼ねる場合は必須項目)
- 制作イメージ(インタビュー、アンケート調査、開発秘話など記事の種別)
企業側視点だけでは読者が読んでもメリットを感じることができないコンテンツができてしまうことが多く、逆に読者が読みたい記事だけを検討すると、企業が達成したい目標とつながらないコンテンツを作成してしまうことになります。
これを防ぐため、双方のメリットを検討する必要があります。
また、オウンドメディアとしてSEO対策を行なう場合は、コンテンツを作成する前にどの検索キーワードで上位に表示させたいかを整理したり、誰がどの程度の時間をかけて作成するかなどをシートに記載することで、運用メンバーの間で認識を共有させることも可能です。
まずはイメージできる部分から入力していき、空欄を減らしていくことでコンテンツの目的や作成する理由などを整理できるのではないでしょうか。
オウンドメディアに掲載するコンテンツを検討する際は是非このシートをダウンロードしてください。
まとめ
オウンドメディアを構築する際は、構築前の段階で運用目的やターゲットユーザーの検討に加えて、コンテンツ設計を行なうことが重要です。
コンテンツ設計においては、ターゲットの課題やニーズに合わせたコンテンツを体系的に整理し、どのようなコンテンツを作成すれば企業と読者双方にとって有益であるかなどを整理する必要があります。
また、コンテンツ内容において競合Webサイトとどう差別化するかや、どのような形式でコンテンツを作成するかなどを検討することも重要です。
オウンドメディアを構築しようと思っているマーケティング担当者や初めてコンテンツ設計を行なう予定のご担当者に向けて、Web担ガイドではコンテンツ設計に必要な項目を網羅する「コンテンツ設計テンプレート」を無料で提供しています。
コンテンツ設計テンプレートを利用すると、SEOの観点など不足したり漏れている観点がないかを確認することができ、作業内容や担当者の欄を設けて担当者間でシートの内容について認識を共有することができる効果もあります。
当サイトでは、オウンドメディア運用ご担当者に向けて、「コンテンツ設計フォーマット」以外にも「記事作成依頼時のテンプレート」など、運用上の課題の解決をお手伝いできる様々なテンプレートを提供しておりますのでぜひ併せてご利用ください。
■関連テンプレート■
→ オウンドメディア記事作成の依頼テンプレート(エクセルファイル)
ディレクターバンクではオウンドメディアに関する構築前のご相談から「思うようにオウンドメディアが成長しない」など、様々なご相談をお受けしています。
オウンドメディアに掲載するコンテンツの内容でお困りの方はぜひ一度弊社までご相談ください。
オウンドメディアのサイト改善、記事コンテンツ制作をワンストップで代行
ディレクターバンク(株)のオウンドメディア記事制作は、ターゲットユーザー選定、キーワード分析から、オウンドメディアのコンテンツ企画、記事制作まで、オウンドメディア運営の必要なサポートをワンストップで提供させていただきます。