- 自社の新サービスをアピールしたいけれど、ランディングページ(LP)を外注する予算が厳しい
- 話題のAIを使えば、素人でもパパッと売れるLPが作れるのでは?
昨今の生成AIブームを背景に、このような悩みや期待を抱くWeb担当者様やマーケティング担当者が増えています。
近年のAIの進化は目覚ましく、文章作成や画像生成だけでなく、さまざまな業務の効率化が可能です。
そこで、AIに丸投げするだけでコンバージョン(CV)を生むランディングページが作成できるかを調べてみました。
この記事では、AIでLPを制作できる環境の現状や、代表的なAIツールを具体的に5つ紹介し、制作会社への外注との比較や外注費を抑えつつ成果を出すための賢いAI活用法まで、AI活用によるLP制作で失敗しないための全体像をお届けします。
AIによるランディングページ(LP)制作の現状とは?
現在、Webマーケティング業界でもさまざまな業務でAIが活用されており、実務で使えるAIやツールが登場しています。
LP制作の分野では、これまで担当者が何時間もかけて行っていた
- 競合リサーチ
- 構成の叩き台作り
- キャッチコピーなど素材の作成
のような作業だけでなく
- 印象的なファーストビュー画像の生成
- コーディング(サイトの実装)
に至るまで、AIが強力にサポートしてくれるようになりました。
ノーコードツール(プログラミング知識なしでWebサイトを作れるツール)にも次々とAI機能が搭載され、テキストで指示を出すだけで、ある程度の体裁が整ったWebページが一瞬で生成される時代になっています。
ランディングページを作るためのAIの得意・不得意
キャッチコピーや構成案の作成はAIが得意な領域
ChatGPTやGemini、Claudeなどの汎用的な生成AIは膨大なデータを学習しているため、一般的なフレームワークに沿ったアウトプットを瞬時に出すのが得意です。
また、近年はLP作成など、特定の機能に特化したAIも様々な企業が開発しています。
AIが得意な領域としては以下のような作業があげられます。
■キャッチコピーやテキストの下書き作成
「〇〇業界の販促のためのLPとして適切なキャッチコピーを50個出して」といった指示に対し、数秒で回答します。
■構成の叩き台作成
「PASONAの法則※で」とプロンプトで指示すれば、その型に当てはめたページ構成案を作成してくれます。
PASONAの法則とは、 以下の順序で読者を自然に購買行動へ導く、マーケティングやセールスコピーで使われる文章構成のフレームワークです。
・Problem(問題提起)
→Agitation(問題を深掘りして共感を高める)
→ Solution(解決策提示)
→ Offer(具体的提案)
→ Narrowing down(限定性の提示)
→ Action(行動喚起)
【BtoB向け】LP構成の作り方|成果を出すLP構成の考え方を現場ディレクターが解説
BtoB向けのLP(ランディングページ)を作りたいが、成果が出る構成が分からない 制作会社に依頼する前に、自社で全体像を把握しておきたい BtoBのLP構成は「検討を前に進めるための情報設計」であり、 ...
■コーディング
プログラミングの知識がないWeb担当者でも、AIを活用すればサイトの作成および実装(コーディング)を行うことができます。
ユーザーの心情理解や自社の強みを発見することはAIには不得意
一方で、AIは「まだ世の中に言語化されていない情報」や「人間の複雑な感情の揺れ動き」を読み取ることはできないため、以下の要素を含む作業は苦手と言われています。
■ターゲットの理解、共感
「ターゲット顧客にとっての真の悩みや課題は?」といった、リアルな顧客の声や感情の機微を想像するような分析はできません。
■自社の強み(USP)の発見
競合他社にはない自社だけの強みや創業者の想いなどをAIが作成したり、キャッチコピーなどに落とし込むことは不可能です。
■売るための全体最適
綺麗な文章は書けたとしても、「読者がスクロールしたくなる」「購入ボタンを押したくなる」という心理的要素を含む導線設計を行うには、プロの知見が必要となります。
LP作成におすすめのAIツールを目的別に比較
Ferret One
Ferret OneはBtoBマーケティングに特化したCMS・マーケティングツールで、AI機能を活用したランディングページ作成機能も搭載しています。
LP作成においてこのAI機能「MABOW」を活用すると、キャッチコピーや文章の作成・添削を行うだけでなく、自社の課題を伝えるだけでターゲットユーザーのペルソナを深掘りし、最適なコンテンツ案まで提示してくれます。
単なるLP作成機能だけでなく、BtoB特有のリード獲得(見込み顧客の獲得)から育成までを一元管理できるのが強みで、マーケティング全体の効率化を図りたいBtoB企業におすすめのツールです。
Figma
Figma(フィグマ)は、ブラウザ上で動作するクラウド型のデザインツールで、主にWebサイトやアプリのUI/UXデザイン、プロトタイプ(試作品)作成に広く利用されています。
最大の特徴はリアルタイムの共同作業が可能な点で、複数のメンバーが同時に同じファイルへアクセスし、編集やコメントができるほか、MacやWindowsといったOSに依存せず、ネット環境さえあればどこでも使える手軽さも魅力です。
近年はAI機能も搭載され、コーディングの知識がなくてもプロンプト(指示文)だけで様々なアクションやコーディングを行えるため、より自由度の高いWebサイトを作成することができます。
Figmaはデザインツールなので、LPとして公開するためには、別途サーバーを用意する必要があります。
ペライチ
ペライチは初期費用0円、最短30分でWebページを作成できる国産Webサイト作成ツールです。
決済機能やメルマガ機能が搭載されており、LPひとつでリード管理できることがサービスの魅力です。
ペライチは従来からLP作成のために多くのユーザーに利用されており、キャッチコピーなどのテキスト素材をAIで下書き作成できるほか、2025年にはAdobe Expressと連携し、Adobeの高性能画像作成AI「Adobe Firefly」で作成した画像をペライチで利用できるようになっています。
ペライチには80件を超えるさまざまなLPテンプレートが用意されており、このテンプレートを元にAI画像を追加することで簡単にカスタマイズしたLPを作成することが可能です。
→「ペライチとAdobe Expressの連携についてのお知らせページ」はこちら
Canva
Canvaは無料で利用できる人気の画像作成ツールで、バナーや紙媒体の資料だけでなく、LPをはじめとしたWebページもCanva上で作成することができます。
CanvaでLPを作成する場合はLPテンプレートをベースに、手元の素材をアップロードして追加したり、豊富な素材やフォントの中からより良いデザインに修正することが可能です。
キャッチコピーや画像をAIで一から作成することができ、普段Canvaを利用していればそのままWebサイトとしてLPを公開することが可能です。
ジンドゥーAIビルダー
ジンドゥー(Jimdo)は無料でWebサイトを作成、公開できるサービスで、AIだけでページを作れる「ジンドゥーAIビルダー」というツールを利用することができます。
ジンドゥーAIビルダーはAIからの質問に答えるだけで希望にあったページを自動的に作成できます。
作成されたページは直感的な操作で画像を入れ替えたり、テキストを修正することが可能です。
作成したLPは無料でページを公開することが可能ですが、独自ドメインを利用したい場合は有料プラン(月額990円から)に登録する必要があります。
LPをAIで自作する場合と制作会社への外注を比較
「AIを使えば簡単にLPを作成できるツールがあることは分かったけど、結局自作すべきか、プロに頼むべきか迷う」というLP制作担当者に向けて、ここからは両者の違いを整理していきます。
コスト削減とスピードを最優先するなら「AI×自社制作」
AIを使った自社制作の最大のメリットはLP制作の外注費用(数十万円から数百万円)が抑えられる点です。
また、思い立ったらすぐに作成・公開でき、全て社内で作業しているため、いつでも修正が可能です。
デメリットとしては、マーケティングやデザインの知見がない場合、競合と似たり寄ったりの「綺麗だけど売れないページ」になり、成果が出にくい可能性がある点です。
また、LP制作のノウハウを学ぼうとすると、学習のための費用や時間が必要となります。
以上の点を考慮すると、次のような要素がある場合は、AIを使った自社制作が向いていると考えられます。
- LP作成の予算が極めて少ない(10万円未満)の場合
- ペルソナ調査などを目的に複数LPでテストを実施する場合
- Canvaなどのツールに慣れており、ノウハウを自社に蓄積したい場合
CVR(成約率)と事業成長を重視するなら「プロフェッショナルへの外注」
LPを作成できる専門業者に委託するメリットとしては、ターゲットの心理分析や競合との差別化など、AIが苦手とする戦略設計から一気通貫したサポートを受けられる点です。
LPの目的、ペルソナ設定、ページの設計から運用改善、レポート作成まで全てを委託することも可能です。
また、リスティング広告と組み合わせてより多くの成果を獲得できたり、プロフェッショナルの知見を生かしたCVR改善も期待できます。
デメリットとしては制作コストがかかることや納品までの待ち時間があることが挙げられますが、自社スタッフの人的工数を節約することが可能です。
専門業者へ委託することが向いている企業は、広告運用とセットで運用したい企業や自作したものの思うように成果が出ず手詰まりとなっている企業などが挙げられます。
制作会社に依頼する前に!外注費用を抑える賢いAI活用のポイント3選
「プロに頼みたいけれど制作予算を抑えたい」という場合、AIを制作会社へ依頼するための準備ツールとして使うという活用法もあります。
要件がまとまっていることで制作会社とのコミュニケーションがスムーズになり、結果的にコストや納期を圧縮しやすくなります。
ターゲット設定と自社の強み(戦略)は人間が定義する
ターゲット設定や自社の強みについては、AIに丸投げせず人間が設定する必要があります。
「誰に(ターゲット)」「何を(自社サービスの強み)」「なぜ今、提供するのか」を社内で徹底的に議論しましょう。
データが必要な場合は、顧客のクレームデータや、営業担当者が現場で聞くリアルな声を整理することが、最強のコンテンツになります。
AIを使ってワイヤーフレーム(構成案)の叩き台を作るのは有効
社内での議論をまとめた情報をAIに読み込ませ、「この情報をもとに、LPの構成案(目次)を考えて」と指示を出すことで、大まかな叩き台を作成することが可能です。
出力された構成案をベースに、さらに社内で議論することで「この順番で伝えればコンバージョンにつながるのではないか」という大枠のイメージを作成します。
この「構成の意図(ワイヤーフレーム)」を持った状態で制作会社に相談することで、LP作成代行の会社との初期ヒアリングやディレクションにかかる時間とコストを大幅に削減できます。
AIツールやデザインの前にコンバージョン獲得のための戦略を最適化する
AIの登場により、LP制作自体のハードルは劇的に下がりましたが、それは競合他社にとっても同じであることに注意が必要です。
世の中に綺麗なLPが溢れ返るこれからの時代、勝敗を分けるのはツールを使いこなす力ではなく、
- ターゲットの深い悩みに寄り添えているか
- 競合にはない独自のオファーがあるか
- 購買への心理的ハードルをどう下げるか
という、泥臭い戦略設計と顧客理解が重要です。
ここがブレたままだと、どれだけ最新のAIを使ってデザインを整えても、ユーザーの心には響かず、結果として集客も売上も発生しないLPとなってしまいます。
まとめ
Webデザインやプログラミングなどの知識がなくても、AIを活用すれば簡単にLPを作成することができます。
ChatGPTやGeminiなどの汎用チャットボット型AIだけでなく、FigmaやCanvaなどのデザインツールやJimdoなどのWeb作成ツールにもLP制作のためのAI機能が搭載されるようになっています。
しかし、ターゲット顧客の心理分析や自社の強みなどはAIに頼らず社内で議論することが重要です。
これらをAIに入力したり指示することで、構成の素案(ワイヤーフレーム)を作成でき、ノウハウを持つLP作成代行に相談することも可能です。
次回は紹介したツールの中から、実際にツールを利用してどの程度の精度で自動的にLPを作成できるか試したいと思います。
ディレクターバンクでは400名を超えるWebマーケティング人材が在籍しており、様々な業種のWeb担当者からLP作成に関するご相談をお受けしています。
「コストを抑えてLPを作成したい」「LPを初めて作りたいが何を相談したらいいかわからない」などLPに関するお悩みがあればぜひ一度ご相談ください。
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