Web担当者のためのマーケティング・ノウハウガイド

HubSpot導入検討者に向けた注目事例まとめ13選:2023年6月版

2023年6月8日

MA(マーケティングオートメーション)ツールやCRM機能など様々な機能が一体となったオールインワンマーケティングツール「HubSpot(ハブスポット)」は世界中の企業で利用されています。
デジタルマーケティングやMAツールを導入した商談管理に興味がある中小企業のWeb担当者の中には

  • 実際に導入している企業の生の声を聞きたい
  • 自分が所属する業種に近い導入事例を知りたい

という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はHubSpotの公式サイトやパートナー企業のWebサイトで公開されているHubSpotの導入事例を通じてその効果を学べるよう、導入の目的や導入後の効果を調査しました。
BtoBのみならずBtoCも含めた複数の業種を調査していますので、皆さんの業種に近い事例が見つかると幸いです。

HubSpotについて

MAツール以外にもCRMやCMS機能を搭載したマーケティングツール

各社の事例を紹介する前に、HubSpotの基本的な内容と強みをおさらいしたいと思います。
HubSpotはアメリカでスタートしたサービスで、現在は世界中で広く利用されているインバウンドマーケティングのためのツールです。
最近多くの企業が導入するマーケティングオートメーションツール(MAツール)としての機能以外にも、カスタマーサポートやホームページ作成のための独自CMSなどが1つのサービスとして統合した形で提供されています。
なおかつCRM機能(HubSpot CRM)は100万件の顧客情報までは無料で利用することができるなど、費用面でも優位性があるサービスです。
導入する企業は「オウンドメディアを立ち上げてリードの獲得に使いたい」「メールマガジンからの商談獲得率をあげたい」など、事業・サービスの課題に併せてHubSpotの機能を取捨選択し、必要な機能から始めることができます。

HubSpot導入が効果的な企業

HubSpotなどのマーケティングツールを導入する企業の多くに共通する課題としては、以下のような課題があります。

  • 企業のWebサイトに訪問したユーザーを商談に繋げたい
  • 顧客管理をExcelなど手作業で行なっている
  • 見込み客から条件を絞り込み、プッシュメールを配信したい
  • Webからの問い合わせと展示会などオフラインで取得した見込み顧客のデータを統合したい

HubSpotでは自社のWebサイトに訪れた見込み顧客(リード)の情報を管理した上で、メール配信機能や顧客管理機能など、商談やアフターサポートに繋げるためのツールが充実しています。

中小企業の導入を支援するパートナー制度が充実

自社のWebサイトへの導入が難しいと思われる企業へのサポートとして、HubSpotが認定する公式パートナーが初期設定や運用開始後の活用方法など、様々なお悩みをサポートします。
HubSpot公式パートナーであるディレクターバンクでは

  • HubSpot導入・活用アシストプラン
  • HubSpotで作るLP制作プラン
  • HubSpotで作るホームページ制作プラン

の3つのプランを用意し、初めてWebサイトを作るスタートアップ企業や、HubSpotを導入を検討している中小企業のお悩み解決をサポートしています。
詳しくはこちらのページをご覧ください。

HubSpot導入事例13選

ソウルドアウト株式会社:営業コストを削減し問い合わせ数も増加

これまで全国の拠点で営業活動を行うことで多くの企業の課題を解決していましたが、本来強みである営業力が仇となり、人件費の増大などの問題を抱えていました。かたや、自社サイトは月に数件問い合わせがあるかどうかという状況を改善するためHubSpotを導入。

一番目につきやすいと思われる問い合わせフォームの入力項目で取得するお客様情報から見直しを行い、すべてのリードに関する情報をHubSpotに集約。
新たに立ち上げたオウンドメディアからの資料ダウンロードや定期的なメルマガ受信を希望するユーザーからもメールアドレスを取得し、現在では営業活動にかかる人件費を伴う新規の営業獲得はほぼなくなりました。

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株式会社ラクス:インバウンドマーケティングでROIが改善

株式会社ラクスは主力のメール配信システムの新規顧客を、これまでリスティング広告に多額の予算を投入し獲得していましたが、競合増加や単価上昇でROIが悪化。広告に頼らない新しいマーケティング手法を模索する中で、インバウンドマーケティングの開始を社長自ら決断。ツール選定作業の結果「HubSpot」が選ばれました。

主要顧客である中小企業のマーケティング担当者に向けたオウンドメディアをHubSpotで構築し、ブログ記事などを掲載したり、更に深く学びたい層に向けたeBookのダウンロードを可能にしました。
ダウンロード時の情報を元にメルマガやセミナーの案内を送付した結果、半年で新規受注が10%増加、インバウンドマーケティングのROIも従来のリスティング広告と比較して2倍の効果があったそうです。

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ビジネスエンジニアリング株式会社:リード獲得をオフラインからオンラインへ移行し獲得数が増大

ビジネスエンジニアリング株式会社は製造業のお客様を中心に、IT導入などのシステムコンサルティング業を展開しています。従来展示会などオフラインでのリード獲得が中心でしたが、オンラインに移行しようと見込み客向けのメールマガジンを配信しても大きな成果がなかったそうです。その中で大きなコストをかけずに利用できるMAツールを探していたところ「HubSpot」が唯一条件を満たしました。現在はHubSpotのテンプレート機能でメールマガジンも効率化でき、リード獲得数が400%まで増加しました。

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株式会社構造計画研究所:商談の抜け漏れを防ぎリード獲得数・顧客化率を改善

株式会社構造計画研究所は2017年、新規プロジェクトとしてスマートロック(インターネットを経由して複数の鍵を一元管理するIoTサービス)の販売を開始。同社はこれまで主にBtoB向けの販売を行なっており、BtoCを含むこの製品は従来と異なるマーケティング手法を取る必要がありました。「Webで集めた多くのリードをどう顧客としていくか」が課題となり、MAツールとCRMツールを統合して運用できる「HubSpot」を採用することになりました。初めてのMAツールの導入ということで「日本語対応」「国内のサポート体制が充実」している点も採用の理由として大きかったそうです。

導入後は営業活動の効率化に注力し、リードへのアプローチから商談完了までをHubSpotで管理した結果、複数のツールを使う際に起こりやすい商談の抜け漏れが防げるようになったり、重要な見込み客をより厳重に管理できるようになり、わずか6ヶ月でリード1,000件(展示会などリアルイベントでの獲得を含む)、顧客化CVR16%を達成したそうです。

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株式会社プロコミット:サイトリニューアルでサイト訪問数と商談数が倍増

株式会社プロコミットは人材紹介や求人サイト制作のための月額CMSサービスを提供しています。
同社は従来から人材紹介事業のために運用していたオウンドメディアにHubSpotを導入していましたが、会社のWebサイトには導入していませんでした。
求人サイト制作事業の強化に向け、自社Webサイトを訪問するユーザーへのインサイドセールス強化策としてサイトリニューアルを行ない、同時にHubSpotを導入したところ、訪問者が毎月1.5倍ペースで増加し、3ヶ月経過後には商談数が倍増しました。

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デクセリアルズ株式会社:リード管理の属人化を解消し営業スピードが向上

デクセリアルズ株式会社がHubSpot導入前に抱えていた課題は、展示会などで得られた見込み客のリストをマーケティング部門の担当者が属人的に管理していたためチーム全体のリード数や進捗状況を把握しづらい状態だった、マーケティング部門と営業部門など社内の情報受け渡しに工数や時間がかかっていたことの2点でした。HubSpot導入により属人化の解消や社内でのデータ連携が向上することにより、問い合わせフローが6分の1に圧縮されるなどスピードが向上するなどの効果がありました。

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ポジウィル株式会社:顧客との面談設定を自動化し対応工数を大幅削減

キャリアに漠然とした不安を抱えている方に対しプロのアドバイザーが自己分析の支援をする同社は、相談者との面談が一日数十件設定されることも。必然的にスケジュール調整が煩雑となり、問い合わせへの対応工数が大きくなるため、HubSpot導入をきっかけにマーケティングも含めた顧客管理をCRMで行うこととなりました。面談はSales Hubのミーティング設定機能によりGoogleカレンダーと連携されたミーティング調整用のURLを相談者に送ることで作業工数がほぼ0に。また、流入チャネル別に管理されていた顧客情報が集約され、データ分析や戦略設計に時間を費やせるようになりました。

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株式会社NTT PCコミュニケーションズ:SNS立ち上げから広告キーワード管理まで一元化

株式会社NTTPCコミュニケーションズは法人顧客に合わせてIoTやクラウド基盤などを提供しています。
デジタルマーケティングの強化と営業効率の最大化を目的にMAツールの導入を検討し、各社比較検討の結果HubSpotを導入しています。
同社の比較検討において他社サービスにはないHubSpotの強みとしては、様々な外部サービスとAPI連携が可能な点と、公式SNSの立ち上げから広告キーワード管理までを行えるなど、HubSpotの多機能性が評価されています。

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ランスタッド株式会社:LINE連携で求職者からの返信率が大幅向上

オランダに本社があるランスタッド株式会社はBtoB領域でのリードナーチャリングを目的にMAツールの導入を検討していましたが、本社や他国の拠点で好評だったことから、日本法人でもHubSpotを導入することとなりました。導入にあたり、他国拠点の事例を参考にBtoC(求職者向け)の施策も行えるよう対応を行い、これまで課題だった、求職者とのコミュニケーションについてもこれまでのメール、SMSからLINE連携の導入でより迅速なコミュニケーションが可能となり、求職者からの返信率が向上しました。

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東急リゾート株式会社:サイトリニューアルでメディア経由の来場数が倍増

東急リゾートが別荘の仲介をインバウンドマーケティングに切り替えるきっかけはリーマンショック後のリゾート情報サイトが続々と閉鎖してしまったことでした。それまでも自社サイトで様々な情報を発信していましたが、商談クローズまで到達する率が低いという問題を抱えており、新たに自社でオウンドメディアとなるリゾート情報サイトを立ち上げることになりました。当初は自社でツールから開発しようとしていたところ、HubSpotの存在を知り、採用することになったそうです。

経営層との合意を取り付けるため、東急リゾートでは契約数を明確な目標として設定することにこだわりました。サイトリニューアルを地道に行い、現在では自社のリゾート情報サイトを見たお客様と見ていないお客様では、その後物件の下見に結びつく比率が2.5倍も変わるまでになったそうです。

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アンカー・ジャパン株式会社:ツール一元化で複数部門の業務効率化と工数削減を実現

製品数が多い上、新製品も短いサイクルでローンチされるアンカー・ジャパンはWeb接客などを複数のツールを併用して行っていました。また、購入前の相談などの問い合わせも多く、営業部門やカスタマーサービス部門の業務改善が課題になっていました。HubSpotはCRMを軸にMA機能やSFA、カスタマーサポート支援機能が揃っており、ツール統一によるマーケティングにかかる工数削減だけでなく、カスタマーサポートの問い合わせ時のやりとりが平均値で減少(2.0回→1.6回)するなど、大きな成果が出ました。

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株式会社ロイヤルホテル:リニューアルや改修にかかる期間と費用を削減

「リーガロイヤルホテル」などを運営するロイヤルホテルはサイトリニューアルのタイミングでHubspotを導入。元々WordPressで構築したサイトをHubSpotへ移行しましたが、HubSpot CMSの独自テンプレートやMAツール導入により、0からサイトを構築するよりもリニューアルにかかる費用や改修に必要な日数を削減できたようです。現在では宿泊情報などのシステムをHubSpotで管理しています。

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株式会社モード・プランニング:API利用で情報管理サービスから求人データを登録

株式会社モード・プランニングが運営する求人情報サイト「キララサポート」のリニューアルに合わせ、コンバージョン(CV)数の向上などを目的にHubSpotが導入されました。
リニューアル後のコンテンツ制作および運用を株式会社モード・プランニング社内で完結できるよう、サイト自体はWordPressで制作されており、求人応募に関する情報をAPIを通じてHubSpotに登録させています。

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HubSpot導入事例のまとめ

MAツールを導入すると聞くと主にBtoB向けの商談管理ツールというイメージがあるかもしれませんが、BtoCでの利用事例なども紹介しました。
HubSpotの強みである複数機能(ハブ)を横断できるところが導入の決め手となっている企業が多いように感じました。
自社単独でインバウンドマーケティング導入に踏み込もうとしても、セミナーや独学だけでは担当者のスキルによっては導入が難しく、HubSpot導入に関するパートナー企業の協力を得て成功に導いた企業もありました。
このサイトではパートナー企業の一覧及びポイントをまとめた記事がありますので、ぜひそちらもご覧ください。

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