月額1万円程度でWebマーケティングの調査・分析を網羅!世界でもっとも使われるSEO、SEMツール【SEMrush】

2019年7月11日

市場分析や競合調査、SEOや広告、SNS運用など、Webマーケティングに必要なデータ、分析、施策はさまざまです。それぞれに特化したツールはありますが、増えすぎると逆に手間もコストもかかります。それらをワンストップでできるツールも、高額だったり、使いこなせなかったりすることが多いものです。そんななか、世界のスタンダードとなっている、リーズナブルなWebマーケティングのワンストップツールが日本に上陸しています。それが、SEMrush。このツールを日本に紹介する、株式会社オロ SEMrushチーム Account Executive 坂元 太樹氏に、ツールや利用者の特徴、利用時の中心価格帯などを伺いました。

世界でもっとも使われるSEO、SEMツール

SEMrushは、日本では2018年12月にリリースされたばかりのツールですが、世界的に見ると、SEO、SEMツールのなかでもっとも利用されているツールです。2008年にリリースされてから、世界中で400万人以上が利用しています。

もともとはリスティング広告分析とドメイン分析から始まったSEMrushですが、年々ツールを増やし続け、今では40ほどのツールを利用できます。SEMrushひとつで、トラフィックやキーワード、ディスプレイ広告などのデータや、SNSのモニタリング、各ドメインや被リンクの分析など、デジタルマーケティング領域で必要な情報を網羅して収集・分析できます。

デジタルマーケティングに関してできないことがほとんどないくらいのツールですが、強いていえば、SEOが得意分野です。2016年からSEOのツールキットを増やしており、競合調査から分析、キーワード選定からコンテンツ制作(※)、結果検証まで、ワンストップで網羅しています。2017年、2018年には、SEOのツールキットとして2年連続で世界各エリアのアワードを受賞しました。

※コンテンツ制作は日本未対応(2019年7月時点)

問い合わせに関してもSEO関連が多いですが、広告関連のお問い合わせも3割程度あります。SEOと有料広告は表裏一体なところがあるので、その両方をカバーできるのも、SEMrushの強みですね。いろいろな使い方ができるだけでなく、たとえばSEOと有料広告、それぞれの担当者で案件をシェアすることもできます。

スタートアップ、代理店、大企業まで利用者を問わず

坂元氏

海外では、まずはGoogle AnalyticsとSEMrushがあれば十分というのがマーケターのスタンダードになりつつあります。Google AnalyticsおよびGoogleサーチコンソールとの連携も可能なので、自社の分析もGoogle Analyticsに見に行く必要がなく、SEMrush内で完結します。また、Google広告の出稿についてもSEMrushで分析からキーワード選定まで済ませ、CSVにエクスポート、Google Adwardsのエディターにそのままインポートして出稿できます。他のツールに比べてGoogleとの相性が良いというのも、SEMrushが評価されている点ではないかと思います。

日本ではリリース後、2019年3月ころから本格的にプロモーションを始めて、4カ月で40社ほどに導入いただいています。導入企業としては、大手企業さまで社内に競合分析やSEOなどの専任チームを持っているところや、広告代理店さま、SEOのコンサルティング会社さまなど。スタートアップ企業さまからの問い合わせも多くあります。

弊社としては、今後の展開として、日本のアフィリエイター市場に注目しています。現在、アフィリエイターの需要はとても高まっており、アフィリエイターの数も増えています。市場が大きくなるなかで、アフィリエイトを始めたばかりの方にも、手軽にSEMrushを活用していただけるようにしたいです。

SEMrushは日本上陸当初、日本語対応ができておらず、普及が遅れました。そこからツール毎の翻訳を進め、今は主要な機能の7~8割が日本語対応になっています。また、各ページにあるユーザーマニュアルの翻訳も進めています。ただそれだけではわかりにくいところもあるので、ワークフローを案内する動画の制作も進めています。

月額1万円程度のProプラン利用が多い

SEMrushには、Pro/Guru/Business/Enterpriseの4つのプランがあります。弊社がご案内した企業様でもっとも使われているのは、Proプランです。月額プランで99.95ドル、年間プランで999.40ドルと、月1万円程度で利用できます。

プランによる機能の違いはほとんどありませんが、Proのみ、過去データの確認ができません。プランごとのもっとも大きな違いは、トラッキングワード数の上限です。Proは500まで、Guruは1,500まで、Businessは5,000までとなっています。

PCとスマートフォンそれぞれでカウントされてしまうこともあり、Proでは上限内に収められないという企業さまは、Guru以上のプランを利用されています。代理店さまなどはトラッキングワードが膨大になるため、Businessを利用されるケースが多いです。

ただ、いずれにしても、月額1万円~4万円程度と、リーズナブルに利用できるのがSEMrushの特徴でもあります。平均すると、月額2万円弱くらいになるのではないかと思います。

日本で販売されているマーケティングツールというのは、ツールとコンサルティングがセットになっているケースが多いように思います。そのために、たとえばツール単体では月額3~4万円で使えるものが月額10万円程度になるなど、料金が上がってしまいます。しかし、多くの日本のマーケティング担当者さまにツールを十分に活用していただき、継続利用いただくためにどうしてもコンサルティングが必要という事情があります。

それでも、本来こういったツールは、料金をできるだけ抑えた上で、担当者さまにツールを理解していただき、独自に使っていただけるのがベストだと思います。基本的には、弊社ではコンサルティングを前提とせず、その代わりにカスタマーサクセスチームを設置して、導入サポートや問い合わせ対応、ウェビナーの定期開催などすべて無償で提供しています。

また、14日間の無料トライアルも実施しており、期間中、SEOや広告改善など、主要な機能の使い方をまとめたものを、ステップメールとしてお送りしています。今まで気づいていなかったツールの使い方に気づくこともあるので、ぜひご活用いただきたいです。

編集部のまとめ

デジタルマーケティングに必要な調査・分析を網羅したうえで、それが月額1万円程度で使えるSEMrushは、日本のデジタルマーケティングに変化を起こすかもしれません。カスタマーサクセスチームのサポートを無償で受けられる点も大きいと思います。

やりたいマーケティング施策はいろいろあるのに、予算や人手不足でなかなかそれが叶わなかったWebマーケティング担当者にとって、SEMrushはぜひ一度使ってみたいツールと言えるのではないでしょうか。

SEMrushがスタンダードな海外では、SEMrushから入って、調査や分析をより深めたい施策について、さらに専門のツールを利用するのが一般的だといいます。これは日本とは逆です。

日本の場合、個々の課題に応じて個々のツールを使い始めることが多いですが、次第にそれらの管理や連携に手間を取られがちになります。ツールひとつひとつの利用料金は少額でも、集まればそれなりの料金になってしまいます。

SEMrushをまず導入することで、そういった従来の無駄が省けるのではないかと思います。

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i.kawamura

山口県出身。王朝文学が好きで研究者を夢見て大学で国文学を専攻するも、方針転換で就職。新卒で入社した会社でネットショップ運営に携わり、カスタマーサポートから商品開発、プロモーションなどを経験。その後、EC業界向けメディアに転職。編集部でメディア運営や業界紙の制作ディレクションを経験した後、フリーのライター・編集者として独立。