こんな課題をお持ちのWebマーケティング担当者向けの記事です
ランディングページ(LP)を制作することを検討している、または思うようにLPの効果が出ずに悩んでいるWebマーケティング担当者の以下の課題にお答えする記事です。
- LPの事例から参考になるポイントを学びたい
- BtoB向けLP制作時のポイントを知りたい
この記事では、BtoB企業のランディングページ制作担当者に向けて、どのようなランディングページを作成すべきか、また具体的な事例をもとに作成時のポイント5点を紹介します。
ランディングページの制作ツールや公開後のチェックポイントやなど、効果的なランディングページの作り方全般について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
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目次
BtoB企業が作成すべきランディングページとは
BtoB企業にとって、自社のサービスや製品を正しく理解してもらい、商談や資料請求といったアクションにつなげるためには「ランディングページ(LP)」の設計が欠かせません。
とくに近年は、SaaSやコンサルティング、製造業など幅広い分野でオンライン上のリード獲得が主戦場になっており、LPの出来が成果を大きく左右しています。
しかしBtoCと違い、BtoBでは購買決定に時間がかかり、複数のステークホルダーが関与します。
そのため「感覚的な訴求」だけでは成果につながりません。
本記事では、BtoBのLPに必要な要素を事例を交えながら整理し、成果を出すための5つのポイントを解説します。
ポイント1)ファーストビューで導入メリットを訴求
BtoBランディングページにおいて、ファーストビューは読者がページをスクロールするか離脱するかを決定づける重要なエリアです。
とくに広告や検索から流入したユーザーは「自分に関係のあるサービスかどうか」を数秒で判断します。
そのため、導入メリットを端的に伝えることと、次の行動を明確に示すことが欠かせません。
ファーストビューで押さえるべき要素は大きく3つあります。
- 課題解決につながるメッセージ
- 視覚的な理解を助けるビジュアル
- 行動喚起(CTA)の提示
課題解決につながるメッセージ
たとえば「請求業務を50%削減」「営業効率を2倍に」といったように、ターゲットが抱える課題と解決効果を結びつけた訴求が有効です。
数値や具体的な成果を盛り込むことで、担当者が「これは自社にも当てはまる」と想像しやすくなります。
視覚的な理解を助けるビジュアル
画面イメージ、サービスの仕組み図、利用シーンの写真などを活用することで、文字だけでは伝わりにくい価値を直感的に理解してもらえます。
BtoBの担当者は多忙でじっくり読む時間が限られるため、瞬時にサービスの概要を把握できる設計が必要です。
行動喚起(CTA)の提示
ファーストビューに「資料をダウンロード」「無料トライアルを申し込む」といったボタンを配置することで、見込み顧客のアクションを逃さずにキャッチできます。
LPの下部にもCTAは設置されますが、最上部に一度置くことで、購買意欲が高いユーザーを取りこぼさずに済みます。
ポイント2)BtoBのLPは「信頼性の訴求」が重要
BtoBのランディングページで成果を出すためには、「信頼できる企業である」と相手に思ってもらえるかどうかが極めて重要です。
BtoBの導入検討は金額規模が大きく、失敗が許されないケースが多いため、担当者は「本当に大丈夫か」を慎重に見極めます。
いくら機能や価格が魅力的でも、信頼性が担保されていなければコンバージョンにはつながりません。
そのため、LPでは「第三者からの評価」や「企業の透明性」を意識的に盛り込み、見込み顧客の心理的ハードルを下げることが不可欠です。
第三者評価や実績で信頼を担保する
最も効果的なのは、導入実績や事例の提示です。
導入企業のロゴや事例記事へのリンクを掲載することで、「自分たちと同じ規模・業界の企業も使っているなら」など安心感を与えることができます。
また、利用者インタビューを動画で紹介すれば、実際の声が説得力を持ち、営業担当が直接説明する以上の効果を発揮することもあります。
さらに、受賞歴や認定の公開も有効です。
たとえば「年間ランキング1位」や「認証取得」といった情報は、読者が社内で稟議を通す際の強力な裏付けになります。
同様に、業界の著名人や専門家の推薦コメントを掲載するのも、信頼を補強する効果があります。

企業の透明性を示す
BtoBでは、サービスそのものだけでなく「提供している会社は信頼できるか?」も重視されます。
そこで効果的なのが、“中の人”を見せることです。
たとえば開発メンバーやカスタマーサクセス担当の顔写真やコメントを掲載するだけでも、「しっかりサポートしてくれそうだ」という印象を与えられます。
また、企業概要や沿革、ミッション・ビジョンを端的にまとめて掲載するのも有効です。
特に新しいサービスやスタートアップの場合、「会社自体が安定しているのか?」という懸念を払拭する材料になります。
ポイント3)競合に対する優位性をわかりやすく表現する
BtoBのランディングページでは、意思決定に関わる担当者が複数存在し、導入可否を判断する際には必ず競合サービスとの比較検討が行われます。
そのため、LP上で「なぜ自社を選ぶべきか」を視覚的かつ論理的に示すことが重要です。
競合優位性を曖昧にせず、数値や図表で表現することで、担当者が社内で提案しやすくなる効果も期待できます。
競合比較チャートのデザイン例
競合他社との違いを示す際は、単なるテキスト比較ではなく、チャート形式で整理すると視覚的に理解しやすくなります。
たとえば「価格」「導入スピード」「サポート体制」「機能の拡張性」といった主要な評価軸を縦軸に設定し、横軸で自社と他社を並べることで、強みと弱みを一目で把握できます。
重要なのは、他社を否定するのではなく、自社ならではの特徴をポジティブに打ち出すことです。過度に競合を貶める比較は逆効果になり得るため、客観的かつ誠実な表現を心がける必要があります。

自社の旧製品・他サービスとの比較
BtoB領域では「現行の社内システムや既存サービスからの乗り換え」が検討されるケースが多いため、自社の旧製品や従来サービスとの違いを提示するのも効果的です。
たとえば「従来版より導入コストが30%削減」「新バージョンではクラウド対応により社外からも利用可能」など、改善点を具体的に示すことで、現状からの変化をイメージさせやすくなります。
これにより、「乗り換える必然性」が自然に訴求され、導入検討の後押しにつながります。
ポイント4)読者の心理に合わせて読み進められるコンテンツ配置を心がける
BtoBのランディングページは、個人消費者向けLPに比べて情報量が多くなりがちです。
そのため、どれだけ良い情報を盛り込んでも「読みにくい」「理解しづらい」と感じられれば途中離脱を招きます。
読者が自然に最後までスクロールできるよう、心理の流れに沿ったコンテンツ配置を設計することが重要です。
具体的には、ファーストビューでメリットを提示した後、導入事例や信頼性の訴求、競合比較を順序立てて配置し、最終的にCTA(行動喚起)につなげる流れを意識します。
読み進めるごとに「疑問が解消される」「納得感が得られる」構造にすることで、離脱を防ぎ、CV率を高められます。
動画を挿入する
テキストや図表だけでは伝わりにくい複雑なサービス内容や導入効果は、動画を活用することで理解度を大きく高められます。
たとえば「2分で分かるサービス紹介動画」や「導入企業インタビュー動画」といったコンテンツをLP内に挿入することで、直感的にサービスの価値を理解してもらえます。
また、動画は視聴後に滞在時間を延ばす効果があり、検索エンジンにおいてもポジティブなシグナルとなるため、SEO的な観点からも有効です。

診断コンテンツでアイキャッチ
LP内に診断コンテンツを設けることも、離脱防止の効果があります。
たとえば「3つの質問で分かる最適プラン診断」や「導入効果シミュレーション」といったインタラクティブ要素を挟むことで、読者は自分ごととしてページを読み進めるようになります。
診断結果からサービスの強みを自然に訴求できる仕組みを組み込めば、CTAへの誘導もスムーズに行えます。
単調な情報提示だけではなく、双方向性を持たせることでLPのエンゲージメントが向上します。
ポイント5)インパクトだけではなく、あくまでターゲットユーザーに合うトンマナでLPを創ること
BtoBのランディングページ制作において、デザインやトーン&マナー(トンマナ)は「誰に届けるのか」を常に意識して設計する必要があります。
たとえば、スタートアップ向けのサービスと、大手製造業向けのサービスでは、読者が求めるデザインや雰囲気は大きく異なります。
ターゲットが重視する価値観や意思決定プロセスを踏まえたトンマナで制作することが、最終的な成果を左右します。
一般的にBtoB向けLPでは「信頼感」「誠実さ」「わかりやすさ」が重要視されます。
ただし、真面目一辺倒なデザインにとどまらず、必要に応じて印象に残る工夫を取り入れることで、競合との差別化を図ることも可能です。
動的デザインでインパクトを出す
動的デザイン(アニメーションやスクロール連動エフェクトなど)は、読者の視線をコントロールし、情報を強調する手段として有効です。
たとえば「導入実績の数値がカウントアップされる演出」や「スクロールに応じて比較チャートが浮かび上がる」といった表現は、訴求したい情報を自然に印象付けられます。
ただし、過度に派手な演出は逆効果となるため、ビジネス文脈に合った節度ある使い方を心がけることがポイントです。


漫画やイラストを採用する
複雑なサービスや業務フローを説明する際には、漫画やイラストを取り入れるのも有効です。
特に「専門用語が多く難しいサービス」を扱うBtoB領域では、イラストによって概念を視覚化することで、初見の読者でも理解しやすくなります。
また、漫画形式のストーリーを用いることで、読者が「自分の状況に置き換えて考える」きっかけを作れる点もメリットです。
真面目な内容に適度な柔らかさを加えることで、最後まで読んでもらいやすいLPになります。
まとめ
BtoBのランディングページは、BtoC向けと比べて「情報量の多さ」「意思決定プロセスの複雑さ」「信頼性の重視」といった特徴があります。
そのため、単に見た目のインパクトを追求するのではなく、読者の立場に立ち、比較検討や社内承認のプロセスを後押しする内容設計が求められます。
本記事では、効果的なBtoB LP制作のポイントとして以下を紹介しました。
- ファーストビューでメリットと行動喚起を端的に訴求する
- 第三者評価や実績を通じて信頼性を訴求する
- 比較検討を前提に競合優位性をわかりやすく表現する
- 読者の心理に沿ったコンテンツ配置で離脱を防ぐ
- ターゲットに合ったトンマナでLPを設計する
これらを意識して設計すれば、単なる「商品紹介ページ」にとどまらず、商談やリード獲得につながる高品質なLPを実現できます。
特にBtoB領域では、LPが「顧客企業内での検討資料」として活用されるケースも多いため、見やすさ・信頼感・比較優位性を徹底的に磨くことが成果につながる鍵となります。
ディレクターバンクではLPの企画制作から、運用開始後の改善施策の提案まで、LP運用に関する様々なシーンについて、マーケティングに関する専門スキルを有したプロフェッショナルが在籍しております。
LP運用でお困りの場合はぜひ一度ご相談ください。
Webマーケティング視点で成果を出すためのLPを制作します
ディレクターバンク(株)のLP制作では、現状課題をヒアリングさせていただいた上で、LPのコンテンツ企画・制作から、公開後の広告運用、LP修正対応まで、LPで成果を出すための必要なサポートをワンストップで提供させていただきます。