受注につながるオンライン商談のコツ〜準備から商談後のフォローまで

受注につながるオンライン商談のコツ・準備から商談後のフォローまで

新型コロナウィルスの影響によって、客先に訪問する形でのリアル商談が難しくなり、インターネットを活用したリモートでの「オンライン商談」にシフトする企業が増えています。

オンライン商談」とは、Web会議システムなどを通じて商談する、非対面の商談手法です。営業担当者にとっては、自宅からリモートワークで商談を行うことも可能になり、効率の良い営業活動が可能となりました。

私たちディレクターバンクも、今年の春からすべての商談をオンライン商談に完全移行し、6ヶ月が経過しました。

今回は、そんなオンライン商談を、これから始めたい、またはすでにテスト的に実施しているのだけど、本格的に展開したいといった方を対象に、受注につながるオンライン商談のコツを10のポイントにまとめてみました。

この記事の対象者

オンライン商談をこれから始めたい

  • これからオンライン商談を実施したいと思っているのだけど、何を準備すべきか知りたい。
  • オンライン商談をテスト的に実施してはいるが、これから本格的に展開していくにあたって、環境整備や仕組み化を考えていきたい。
  • オンライン商談はすでに実施ているが、いまいち成果が出ていないので、どのあたりを改善すべきかヒントがほしい。

そんな方はぜひ、ご覧いただければと思います。

 

目次

オンライン商談のメリット・デメリット

オンライン商談のメリット

1.移動にかかる交通費、時間コストを節約できる。

訪問せずにオンライン商談ができるようになって、一番最初に感じるメリットは移動にかかる交通費、時間コストをゼロにすることができる点です。

その結果、例えば、訪問ベースで商談をしていた時は、午前1件、午後2件のせいぜい3件くらいが1日でこなせる商談数だったのに対して、オンライン商談に移行した際、午前2件、午後4件の計6件くらいを1日でこなすことが可能になりました。(あまり1日でたくさん商談を詰め込みすぎるのもよくないですが)

 

2.営業の対応スピードが上がる

訪問前提の商談の場合、移動時間を含めたスケジュール調整と、訪問先の会議室の空き状況も踏まえた日時の調整が必要だったため、直近のアポイントを取ることが難しかったですが、オンライン商談になるとそれらの障壁が取り払われ、極端な話、今日明日で1時間でも予定があえば、オンライン商談の設定が可能となります。

結果、営業活動のリードタイムも大幅に短縮することが可能となり、顧客の関心の高いタイミングで適切なコミュニケーションを取ることが可能となりました。

 

3.見込み客側の心理的なハードルを下げられる

営業を受ける側としては、直接会うわけではないため、気軽に話を聞いてみようという心理が働くので、結果としてアポイントを取りやすくなります。

 

4.営業活動の共有とPDCAが回しやすい

商談がオンラインになることで、複数名で参加もしやすくなり、またオンライン商談ツールを活用することによって、商談内容の共有と内容改善がおこないやすくなるというメリットも考えられます。

 

オンライン商談のデメリット

1.オンライン商談に慣れていない人には難しい

オンライン商談の相手となる見込み顧客がオンライン商談に慣れていない場合、当日、Web会議システムがうまく利用できないなどのトラブルが起こりがちになり、トラブルシューティングで面談の時間が短くなってしまうなどのデメリットがあります。

 

2.距離が縮まりにくい

オンライン商談はリモートでのコミュニケーションとなるため、直接会うより心理的にも距離が縮まりにくい点はデメリットとして考えられます。

 

3.相手から得れる情報が少ない

訪問して商談する場合と比較して、オンライン商談の場合は、圧倒的に相手から得られる情報量が少ないというのもデメリットとして考えられます。(相手の細かな言葉や表情のニュアンスを拾いにくい。訪問しないので、相手の社内の雰囲気などもつかみにくいなど)

 

受注につながるオンライン商談のコツとは、これらのオンライン商談のデメリットをいかに小さくしていくか、という視点で取り組むことが大切です。

 

受注につながるオンライン商談のコツ・準備編

受注につながるオンライン商談の準備の目的は、「相手視点にたった、ストレスのないスマートなオンライン商談環境を準備しておく」点にあります。

 

コツその1)相手にストレスやマイナスなイメージを与えないオンライン会議環境の準備

ブロードバンド回線

自宅からリモートワークでオンライン商談を実施する場合、まずは、自宅のネット接続環境が安定しているか、オンライン会議をしていてもストレスのない速度が出ているか、チェックする必要があります。

さらに高速、安定したブロードバンド回線が選択肢として考えられる場合は、必要に応じてアップグレードすることも大切だと思います。

 

オンライン会議ツール

主なところでは以下のオンライン会議ツールがよく使われていますが、基本はオンライン商談をする際、相手にどのオンライン会議ツールだと都合がよいか、うかがった上で選択しますので、複数のオンライン会議ツールが使える準備をしておくことも大切だと思います。

主なオンライン会議ツール

 

ヘッドセット、マイク

オンライン商談をおこなう際、音声が聞き取りにくいというのが一番のストレスになります。なので、マイク等の音声入力のデバイスはできるだけ品質がよいものを使いましょう。

普通のヘッドセットでもいいのですが、例えば、USB接続が可能な「単一指向性マイク」を音声入力デバイスとして導入を検討するというのも個人的にはおすすめです。

ちなみに私はこんなマイクを買いました。

 

カメラアングル、照明

オンライン商談をする際、カメラで自分の表情や風景をどのような形で相手に見せることになるか、事前に環境を整えておくことはとても大切です。

基本はPC内蔵のカメラで問題はないのですが、ノートPCの場合は、撮影角度的に下からのアングルになりがちで、結果、うつむき加減になり、表情が暗くなる印象を相手に与えてしまう可能性があります。

この場合、ノートPCを載せるスタンド等を購入して、アングルを水平に持っていくのも改善策としておすすめです。(その際には別途、ノートPCに接続するbluetoothキーボードなども必要になるかもしれません)

あと、自宅でリモートワークをする場合、PCから見て、部屋の照明が自分の背後にあると逆光で自分の表情が影になってしまい、こちらも暗い印象を与えてしまう場合もあります。

その際はカメラ映りをよくするために、机の上におけるLEDなどの照明スタンドを準備することもおすすめです。

ちなみに私が購入したノートパソコンスタンドと照明はこんな感じです。

 

コツその2)トークスクリプト、提案資料の準備

オンライン商談は、目安として40分程度の時間でおこなうことを想定しておきます。

その際、当日のスムーズな進行を実現させるために、あらかじめ全体のアジェンダとトークスクリプト(自分の話す内容の台本)を作ることをおすすめします。

そして、オンライン商談中に画面共有をしながら説明するシーンを想定した、説明資料も準備します。

参考までに、全体の進行としては、以下のような形で進めることがよくあります。

  1. ご挨拶、アイスブレーク
  2. 自己紹介や会社説明
  3. 商談相手の課題解決に合わせた製品、サービスの紹介
  4. 商談相手の課題ヒアリング・質疑応答
  5. 次のマイルストーン、アクションアイテムの確認

資料は上記の場合、2と3の部分を資料化したものになります。作成のポイントとしては、画面共有しながら説明することを前提としますので、あまり細かい文字や多くの情報を詰め込みすぎない形で資料を作ることが大切だと思います。

 

コツその3)商談管理、共有が可能な営業・マーケティングツールの設定

オンライン会議ツールだけでなく、以下の商談管理や商談後のフォローをするツールをあらかじめ用意することもおすすめします。

オンラインスケジュール調整ツール

見込み客とのオンライン商談の日時を調整する際に、あらかじめ自分の対応可能な日時を提示して、その中から相手に選択してもらうような、オンラインスケジュール調整サービスを利用すると、相手側のストレスも少なく、スマートな日時調整も可能になります。

 

リード管理ツール(CRM)

商談相手の会社名、部署名、役職や連絡先情報などが管理されているデータベース。はじめはエクセルやスプレッドシートで管理することケースが多いかもしれませんが、複数メンバーで共有していく体制をつくる際にはオンラインでデータベース化したほうがよいと思います。

 

オンライン商談内容を記録するツール

毎回のオンライン商談の議事録を管理するデータベース。次回のアクションを営業メンバーで共有する際にも必要です。

 

メール配信ツール

オンライン商談後のフォローメールや、すぐに商談につながらなかったけど、今後関係を継続させるために定期的な情報提供をする際に必要です。

 

これらのツールは個別で用意することも可能ですが、HubSpotやSalesForceなどの統合型のSFA、マーケティングツールや、専門のオンライン商談ツールなどにも同様の機能がありますので、予算や自分たちの組織サイズに合わせて、どのツールを使うか検討していただければと思います。

ちなみにディレクターバンクの場合は、これらの機能はHubSpotをベースに設定しています。

 

コツその4)事前に得た情報や、当日聞くべき質問項目をまとめたカルテを用意する。

商談相手ごとに、事前に得ている情報や、当日聞くべき質問項目をまとめたカルテを事前に準備しておくこともおすすめします。

オンライン商談は、主に既存顧客からの引き合いであったり、新規の場合はWebなどからの問い合わせや資料請求がトリガーとなって発生する、いわばインバウンドからのきっかけがほとんどです。

どんな問い合わせ内容をいただいているのか、またWebのどの製品情報ページから問い合わせが発生しているのか、といった事前に得られる情報はあらかじめカルテにまとめておけば、当日、相手のニーズに合わせたコミュニケーションをおこなうことが可能になります。

こちらに関しては、HubSpotなどのマーケティングツールを自社のWebサイトに導入することによって、ユーザー一人ひとりのページ閲覧履歴などを把握することができるので、事前に商談相手をニーズを把握する上でとても有効です。

また、オンライン商談時に、追加でどんな情報を相手から聞くべきか、あらかじめ設問項目としてカルテに記載しておけば、当日テンポの良い議事進行ができます。

 

受注につながるオンライン商談のコツ・オンライン商談実施編

オンライン商談を実際に行う際は、できるだけ商談相手との心理的な距離を縮め、相手のペースに合わせたコミュニケーションを心がけることが大切です。

コツその5)相手との心理的な距離を縮める雰囲気をまず作る

ポイントとしては、準備編でも説明しましたが、オンライン商談ではまず、いきなり商談に入らず、自己紹介と自社説明を丁寧におこない、「自分は何者なのか」知ってもらうことが最初の一歩としてとても大切です。これによって、相手との心理的な距離を縮め、商談をしやすい環境を作っていきます。

また、もし相手が最初カメラをオフにしているようでしたら、それとなくカメラをオンにしてもらうように働きかけることも大切です。

 

コツその6)できるだけ相手に近いペルソナの事例を紹介する。

事前に得た情報などを手がかりに、相手に近いペルソナに向けた実績を持っていたら、それを事例として紹介し、相手のさらに深いニーズをヒアリングしていくことも有効です。もし用意した事例がマッチしていなかったとしても、それをたたき台にして、どういったところが違うか、ヒアリングしていくきっかけにもなります。

 

コツその7)話すスピードや間合いのとり方に注意する。

商談全般に言えることですが、商談をする際、話すスピードがどうしても早くなってしまったり、沈黙にならないように、つねにこちらから話しかけてしまう行動は、商談にマイナスの影響を与えることが多いです。

特にオンライン商談の場合、リモートでのコミュニケーションのため、余計に不安になってしまい、いつもより早いスピードで話してしまうことがありますが、そこは落ち着いて、相手の表情を確認しながら、ゆっくりと話すことを心がけましょう。

また、沈黙になったとしても、相手側に発言してもらう機会としてとらえ、しばらく様子を見るようなことも試してみるとよいと思います。

 

受注につながるオンライン商談のコツ・オンライン商談実施後編

オンライン商談が終わったら、商談相手との関係性を維持・強化するためのフォローアップのコミュニケーションを行うこと、実施したオンライン商談自体のPDCAをまわすことが大切です。

コツその8)オンライン商談後、すぐにラップアップする。

オンライン商談終了後、次のアクションアイテムを整理したり、次のオンライン商談のための改善ポイントがないか確認する振り返りの機会をすぐに持つことをおすすめします。

例えば、オンライン商談に自分以外のメンバーも参加していた場合、40分でオンライン商談を実施した後、5分程度、関係者でラップアップのリモートMTGを続けて実施する、というようなルールにすることも、スピーディーなPDCAをまわすコツだと思います。

 

コツその9)サンクスメールを出して、商談相手のリアクションをウォッチする。

オンライン商談が終了したら、その日のうちにフォローアップのメール(サンクスメール)を送っておきましょう。

単なるお礼を述べるだけでなく、オンライン商談で使った資料のダウンロードURLを記載したり、商談時に話題にあがったWebページのURLを記載したりすると、より相手にとって有益なコミュニケーションとなります。

また、HubSpotなどのマーケティングツールを使ってこれらのメールを送信した場合、開封したかどうか、メール文面に記載したURLをクリックしたかどうかもトラッキングできますので、その後の商談相手の興味関心度合いもチェックすることが可能です。

 

コツその10)ナーチャリングフローを準備し、定期的な接点をつくっていく。

次のステップの商談に繋がらなかった見込み客であっても、課題解決のヒントとなる参考情報をメールマガジン形式で定期的に送信したり、ウェビナーイベント等を企画して、メールで参加を呼びかけていくことも、長い目で見て受注につながるナーチャリング活動としてとても重要です。

オンライン商談の体制をつくる時には、その前段階としてどうやってオンライン商談のリードを獲得していくかという施策と合わせて、オンライン商談後のナーチャリングコンテンツはどうやって提供していくかという施策も考えておくことが大切だと思います。

 

まとめ

私たちも日々、Webからの引き合いなどを起点にオンライン商談をおこなっているのですが、6ヶ月以上、オンライン商談を続けてきて大切だな、と感じているポイントは以下の3点に集約されるかなと感じています。

  1. 相手視点にたった、ストレスのないスマートなオンライン商談環境をいかに作れるか?
  2. オンライン商談後のナーチャリングフローをどう作るか?
  3. オンライン商談活動自体のPDCAをまわす仕組みをどう作るか?

ディレクターバンクでは、HubSpotをベースにしたWebマーケティングによる新規リード獲得やオンライン商談の環境構築支援なども手掛けていますので、興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

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棟近 直広

1996年から大手IT企業で、コンシューマ向けの新規事業企画やサービス立ち上げをプロデュースした後、2017年に独立。 現在は、ディレクターバンク株式会社代表取締役、兼ディレクター

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