記事LPとは?普通のLPとの違い、CVを獲得する記事LPの作り方のポイント解説

2023年12月14日

こんな課題をお持ちのWebマーケティング担当者向けの記事です

ランディングページ(LP)を制作することを検討している、または思うようにLPの効果が出ずに悩んでいるWebマーケティング担当者の以下の課題にお答えする記事です。

  • 記事LPという言葉は聞いたことがあるけど、具体的にどんなLPなのか知りたい
  • 記事LPでCVを獲っていきたいので、具体的な制作のコツを知りたい

このような課題をお持ちの方に、この記事では記事LPの概要および具体的な作り方と、コンバージョン(CV)を獲得するためのポイントを解説します。

LPを作成するメリットや効果、作り方についてはこちらの記事も併せてご覧ください。

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記事LPとは?

「ランディングページ(LP)」と呼ばれるものの多くは画像やキャッチコピーを多く使った、ランディングページ専用のフォーマットを利用しています。

このようなLPにユーザーが訪問した際、一定割合で以下のような不安を感じるユーザーがいます。

  • 広告感が強くて騙されないか不安
  • メリットばかり強調していてデメリットはないか心配
  • LPの文言を鵜呑みにしていいのか

このようなユーザーの不安を軽減する手法として、オウンドメディアなどで通常掲載されている記事と同じフォーマットを利用し、記事のような体裁を取ることで不安感を取り除くことが可能です。

このような記事タイプのLPを「記事LP」と呼びます。

普通のLPとの違い

記事LPと一般的なLPとの違いは大きく3点挙げることができます。

■記事デザイン

記事LPは、オウンドメディアにおける通常記事のような記事デザインを使用するという点です。

■テキスト主体

記事LPは、画像や大きな文字(キャッチコピー)などでユーザーを惹きつけず、テキストで読み物のような形式を取ることです。

■流入経路

一般的なLPは短期間に多くのターゲットユーザーにリーチするためバナー広告やリスティング広告を利用することを基本としていることが多く、記事LPではオウンドメディアの既存読者にリーチさせることができるため、サイト内リンクや検索流入などが主な流入経路になります。

記事LPのメリット

広告色が薄いため読んでもらいやすい

一般的なLPが派手な画像やキャッチコピーでユーザーの関心をひきつける点とは異なり、記事LPはテキスト中心でユーザーの悩みに沿った「読み物」になるため、広告色が薄くなり自然に読みやすくなります。

興味・関心層に向けてのアプローチが可能

一般的なLPは自社商材への関心や購入意欲が高い顕在層に向けてアピールするようなコンテンツとなっていることが多いですが、記事LPはまだ購入意欲が高まっていないユーザーでも抵抗なく読めるように工夫されています。

商材に関する基礎知識やコラムなどを含めることで興味・関心がある層に向けたアプローチが可能となります。

普通のLP上での離脱を抑制できる

記事LPを経由して一般的なLPに誘導する場合、広告などから遷移する場合と比較して商材への理解が深まっているため、LPの内容に違和感を感じて離脱してしまう可能性を抑制できる効果があります。

また、メールアドレス登録などコンバージョンへの敷居が低ければ、CVRの上昇も期待できます。

記事LPの型と事例紹介

インタビュー型

記事LPとしてよく見られるのは、経営者や開発者などがインタビューや対談を実施する形式の記事LPです。

企業の経営理念と商材との相関関係をアピールしたり、商材について開発のきっかけなどのエピソードを挿入することで商材の認知度向上や理解度の向上につなげることができます。

■参考事例

会議室検索サービスを運営する「会議室.com」は自社のオウンドメディア「会議HACK!」において、連携している会議室運営企業の担当者に会議室に関するこだわりなどをインタビューし、会議室.comへ誘導しています。

ニュース型

自社が展開する業界に関するニュースについて解説しながら、自社商材をアピールする形の記事LPです。

頻繁に更新されるニュース記事の中に記事LPを追加できるため、多くのユーザーに読まれやすく多くのコンバージョン獲得を期待できます。

■参考事例

SNSの運用代行やコンサル事業などを展開する株式会社ガイアックスは、自社が運営する「Social Media Lab」で最新のSNSの機能追加などについて解説しつつ、自社サービスのWebサイトへのリンクやメールマガジン登録の案内などを行なっています。

ノウハウ記事型

ユーザーの悩みに答える「ノウハウ」を提供しながら、自社のビジネスに繋げるタイプの記事LPになります。

日用品を製造販売するメーカーや法律事務所など、商材に関するノウハウを持つ企業がオウンドメディアを運営し、記事の中で商材紹介などを行ないます。

■参考事例

ベリーベスト法律事務所が運営する「LEGAL MALL」というオウンドメディアでは、様々な日常のトラブルなどについて法律的観点から解説するとともに、自社の法律相談窓口に誘導するCTAを設置しています。

ランキング記事型

同じジャンルの商品・サービスの中から人気のものを知りたいユーザーに向けたランキング型コンテンツも多くのユーザーに注目されやすいコンテンツとなります。

自社の商材と他社の商材を比較することで自社の強みを強調することが可能です。

その際は監修を依頼したり評価項目を明示するなど、客観的に納得性のあるランキングを作成する方がユーザーに信頼されやすくなります。

■参考事例

ウォーターサーバを提供する「ウォーターワン」は他社を含めた30種類以上のウォーターサーバを比較した記事LPを掲載しています。

ランキングを作成することでウォーターサーバに関心のある多くのユーザーを集客することができ、他社商品と比較しながら自社商材の優位点をアピールしやすいコンテンツとなっています。

記事LPの作り方

記事LPを作成する際は、通常のランディングページ(LP)と同様、コンバージョンやターゲットなどを設定した上で、訴求ポイントにあったコンテンツを記事化し公開する流れになります。

得たいコンバージョン(CV)を明確にする

ランディングページを作成する目的はLPを通じて売上などの成果をあげることです。

LPを作成する際は、まずゴールとなるコンバージョンポイントを設定します。

コンバージョンポイントとしては以下のようなものがあります。

  • 購入
  • イベント申込
  • お問い合わせ
  • 資料請求
  • 資料ダウンロード
  • メルマガ登録

ペルソナ分析でターゲットを明確にする

集客を効率化する観点から、LPを作成する前にどのようなターゲット層をLPに誘導したいかを検討する必要があります。

ターゲットの検討の際は年齢や属性以外の要素を含めてターゲットユーザーをより深掘りすることができる「ペルソナ分析」という手法を利用することをおすすめします。

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自社商材の訴求ポイントを明確にする

LPを作成する際は、他社にはない自社商材の強み=USP(Unique Selling Proposition)を明確にしておきましょう。

機能面、価格面、サポートなど各社の商材に相違点があれば表にしてまとめたり、可能であればグラフを使用して自社商材の優位点を強調するなど商材の訴求ポイントを最大限アピールすることが重要です。

記事の企画、構成を考える

記事LPにおける構成の特徴としては、いきなり商材をアピールしないという点が挙げられます。

最初から商材を紹介してしまうと、広告色を薄めることができるという記事LPのメリットがなくなってしまうためです。

ユーザーが抱える悩みを解決したり、ユーザーが知りたい情報を提供しながら、最後または補足的に商材をアピールする流れが一般的です。

ライティング

通常のLPと同様に、お客様の声や導入事例など顧客の声を掲載したり、第三者機関による評価など商材の信頼性を高めるコンテンツは有効です。

記事LPはテキストが多くなりますが、画像や挿絵などを活用しながら読みやすくする工夫を忘れないことが重要です。

記事内容のチェック

記事が完成したら事実と異なる表現がないか、法令に違反している表現がないかなどをチェックするようにしましょう。

チェックの際は複数人で確認したり、公開前のチェックリストを作成するなど、通常の記事以上に細かく内容を精査する必要があります。

記事を公開し集客を開始する

オウンドメディアなどで記事LPを公開すると、サイト内を回遊する読者や検索キーワードでヒットしたユーザーが記事LPに自然流入するようになります。

オウンドメディア内に「特集コーナー」「おすすめコーナー」としてリンクを設置することでも効果が見込めるため、自社サイトからの流入だけで十分集客できる場合には、バナー広告やリスティング広告などを出稿をする必要はありません。

公開後一定期間が経過したら必ずアクセス状況やコンバージョン数などを集計し、改善策を検討するようにしましょう。

記事LPでコンバージョン(CV)を獲得するポイント

コピーライティングの「3つの壁」を意識した文章構成を組み立てる

コピーライティングにおいて、読者が記事やLPを読んで行動するに至るには「3つの壁(Not)」があると言われています。

その3つの壁と解決するためのヒントは以下のとおりです。

・読まない(Not read)

ユーザーが記事にアクセスしたとしても、ページの隅から隅まで読むわけではないという意味で、より読者の興味をひきつけるコンテンツ作りを行なったり、読みやすくする工夫が必要です。

・信じない(Not believe)

ユーザーが記事を読んでも素直に信じることは少なく、根拠や監修者などを明記することで信頼を得たり、導入事例(お客様の声)などをコンテンツ化することで利用するメリットと証拠を提示するようにしましょう。

・行動しない(Not act)

商材を購入・利用することに納得したとしても、すぐに行動を起こすとは限りません。

背中を押すという意味では限定の特典を用意したり、キャンペーンに期限を設けることで読者が行動を起こしやすくなります。

読者の課題解決視点で記事構成を行なう

通常のLPと同様、記事LPでもユーザーがLPを読み進める際の心理状態に沿ったストーリー構成が重要です。

ユーザーが記事LPにアクセスする際に何を期待してたどり着いているか、どのような記事構成にすればコンバージョンを獲得できるかを考えながら具体的な内容を検討しましょう。

自社商材のPRは全体の3割程度にとどめる

記事LPを作成する際は、自社のビジネスに関する内容や商品のPRが多くなりすぎないように注意しましょう。

掲載場所としては記事の最初か最後、量としては全体の3割程度にとどめることが重要です。

CTAボタンは文脈に合わせて複数箇所に設置する

LPにおいて、ユーザーに行動を促すCTA(Call To Action)ボタンは必要不可欠なものです。

記事LPの中には記事の最後だけにCTAを設置しているものを見かけますが、必ずしも最後だけに置くことが正解とは限りません。

ユーザーの関心が高まったタイミングなど、適切なタイミングでCTAを設置すればコンバージョンが増える可能性が高まります。

通常の記事と同様、適切な挿絵の挿入など読みやすさを工夫する

記事LPでも商材の画像や図解資料など、商材の理解度を高める画像を挿入したり、読みやすさを工夫することは重要です。

記事内のテキストについては、長文テキストが増えると読みづらさを感じるユーザーも多いため、端的でわかりやすい文章を心がけましょう。

記事LPとは?普通のLPとの違い、CVを穫る記事LPの作り方のポイント解説のまとめ

記事LPはオウンドメディアを運営している企業が広告感を薄めた商材紹介をしたい場合に有効です。

広告感が薄まるだけではなく、広告出稿に頼らずに集客を計算できることも記事LPのメリットです。

もちろん、オウンドメディアの読者以上に多くの新規ユーザーを集客したい場合は広告出稿やSNS活用など他の集客手段を検討する必要があります。

記事LPの作り方としては、コンバージョン設定やターゲット設定などは通常のLP制作と変わりませんが、ユーザーの悩みや課題に寄り添った記事構成でライティングしていくことをおすすめします。

CTAは読者の関心が高まっているタイミングを考慮して複数設置するようにしましょう。

ディレクターバンクではLP制作以外にもLP全般のお悩みをなんでもお受けしております。

弊社は300名以上のWebディレクターが在籍しておりますので、LP制作についてもっと詳しく知りたい方や、思うように集客ができていないなどお悩みがありましたら、ぜひ弊社まで一度ご相談ください。

Webマーケティング視点で成果を出すためのLPを制作します

ディレクターバンク(株)のLP制作では、現状課題をヒアリングさせていただいた上で、LPのコンテンツ企画・制作から、公開後の広告運用、LP修正対応まで、LPで成果を出すための必要なサポートをワンストップで提供させていただきます。

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山口優

2017年にIT企業を退社しフリーランスとなる。自ら企画したブログメディアやSNSを中心としたマーケティング活動を行なっている。現在は動画製作とHubSpotを勉強中。