AIによる広告自動配信ツールの最新相場調査:2019年9月版

投稿日:2019年9月25日 更新日:

デジタルマーケティング施策に必須といえる広告配信。効果を出す運用にはそれなりに時間がかかるため、広告代理店に依頼しているWeb担当者は多いはず。しかし、そのノウハウや経験が自社に蓄積されるとともに、内製化したいと考えるケースも多いのではないでしょうか。そんなときに役立つのが、広告運用で時間のかかる業務を自動化してくれる広告自動配信ツールです。最近では、AI(人工知能)を活用した精度の高いツールが登場しています。本記事では、そういった主要なツールの特長と相場感を調査しました。

AI広告自動配信ツールにできること

AI広告自動配信ツールには、ツールやサービスごとの違いはありますが、広告運用に関して以下のような機能があります。

  • 自動キーワード抽出・追加
  • 自動入札・配信
  • クリエイティブの自動作成
  • 自動レポート作成
  • 改善点の提案

AI(人工知能)を使った広告自動配信ツールでは、上記の自動化や改善案の提案にAI(人工知能)を活用することでその精度が上がるものと考えられます。自動キーワード抽出・追加から入札・配信、自動レポート作成は、多くのツール・サービスで利用できる機能です。

広告自動配信ツールを利用する最大のメリットは、業務の効率化です。特に、キーワードの抽出やレポート作成などが自動化されると、業務が大幅に効率化されます。また、入札や配信を自動化することで、ミスを防ぐことができるという効果もあります。

ツール・サービスによって強みも異なり、利用できる機能や扱う情報やデータ量によって料金体系も異なるので、以下の調査を参考にしてみてください。

競合サイト分析ツールの最新相場調査

1. Listing Auto-Flight(株式会社ジャストシステム)

listing auto flight

Listing Auto-Fligh(リスティングオートフライト※通称「LAF」)は、株式会社ジャストシステムが提供しているリスティング広告運用のためのクラウドサービス。ジャストシステム社は、1979年創立の、日本語ワープロソフト「一太郎」や「ATOK」でおなじみのソフトウェア会社。個人向け・法人向けいずれでも数多くの製品を展開している。

サービスの特長

  • 自動入札、自動予算管理を行い、運用の過程で、キーワードの追加、除外、上限CPCの変更など、通常なら人が行う部分の改善策について提案
  • LPを読み込んで、自動で広告文を作成する機能。サイト内から広告に相応しい表現、ワードを抽出し、広告文作成を支援
  • LPを読み込み、自動でキーワードを抽出して提案する機能。Googleにも同様の機能があるが、Googleが統計的なサジェストであるのに対し、Listing Auto-Flightは意味的な側面からのサジェストとなり、両者の併用により漏れの少ないキーワード出稿が可能になる

利用者の特徴

  • 運用型インターネット広告の運用代理店での利用が多い

「広告運用を請け負った代理店が、工数削減のためにお使いいただくと効果的です。インターネット広告市場は、構造的に人材不足、運用力不足に陥っており、人力による運用が限界に達しています。人の代わりにAIの自動運用や、AIによる作業支援を受けることで工数削減できるだけでなく、成果も追求することが可能になります」。(株式会社ジャストシステム 担当者)

中心価格帯

月額20~30万円

  • 2019年9月時点

→ 詳しくはこちら(Listing Auto-Flighのサイトへ)

2.OPTMYZR(アウンコンサルティング株式会社)

optimizer

OPTMYZR(オプティマイザー)は、アウンコンサルティング株式会社が提供するグローバル&クラウド型リスティング・ディスプレイ広告AI自動最適化ツール。アウンコンサルティング社は1998年設立の企業。東京本社、沖縄支社のほか、東アジアにいくつものグループ企業・関連企業をもつ。事業としては、国内・海外におけるマーケティング支援およびアセットなどの海外進出支援などグローバルコンサルティング業を営む。

ツールの特長

  • 工数削減の実現:必要な数値の抽出が素早く容易に。キャンペーン、広告グループ、キーワード、広告などの観点から瞬時に最適化提案が可能。自動入札、自動キーワード追加などの自動設定も可能。レポート機能も充実、スケジューリング設定で入力作業だけでなくファイル保存も不要
  • パフォーマンス向上を強力にサポート:アクセス数やCV数・CPAなど、アカウントによって異なる成果指標に基づいた最適化をサポート。独自AIが学習し、日々最適化の精度が向上する。内容についても、入札単価の調整、キーワード・広告の追加のみならず、余分な出稿を「減らす」「削除する」提案も充実。
  • 一元管理:一つのアカウントで最大25※の広告アカウント、掲載料合計で約2,500万円までの管理が可能。代理店経由、直契約、自社広告などアカウントの属性にかかわらず一元管理できる。また、同じOPTMYZRプラットフォームでGoogle広告とFacebook広告といった異なる媒体の管理も可能。※アカウント数、掲載料の合計金額は「PROプラン(月額249USD)」の場合

「『OPTMYZR』は『運用型広告の最適化』をメインとしたサービスとご紹介していますが、厳密には『分析機能』『最適化機能』『レポーティング機能』に大別されます。この三つの機能のうちどこに重きを置くかにより使い方が変わります。ただ、総じていえることは各作業を極力スケジュール化、自動化、テンプレート化することで大幅な『作業工数の削減』が実現できます」。(アウンコンサルティング株式会社 担当者)

利用者の特徴

業種や業界偏りはないが、大きく以下2つのタイプに分かれる。

  • 広告代理店/広告運用コンサルティングの担当者など、複数アカウントを管理している
  • 自社運用で複数アカウントを所有、合理的に効果の高い広告掲載最適化が必要

「PPC広告、リスティング広告に代表されるいわゆる『運用型広告』は非常に費用対効果が高い広告モデルとして、業種問わず利用されているのが現状です。一方で、人が管理画面を操作して分析、最適化、顧客へのレポーティングなど実施する必要があり、また、機能の進化も早く、常に新しい機能や手法をキャッチアップして取り入れていく必要もあります」。(アウンコンサルティング株式会社 担当者)

中心価格帯

PROプラン 月額499USD(25アカウント・広告費用上限約2,500万円)

  • もっとも利用が多いのはProプラン(月額99.95ドル/年間999.40ドル)
  • Pro/Guru/Business/Enterpriseの4つのプランがあり、上位プランほどトラッキングワード数の上限が上がる
  • もっともスタンダードなプラン
  • 全3種類のプランがあり、PROプランのほかに、スタータープラン(月額249USD/5アカウント・広告費用上限約500万円)、PRO+プラン(月額799USD/50アカウント・広告費用上限約5,000万円)がある

→ 詳しくはこちら(OPTMYZRのサイトへ)

3.ATOM(SO Technologies株式会社)

atom

ATOM(アトム)は、SO Technologies株式会社が提供する運用型広告の統合管理プラットフォーム。SO Technologies社は、2019年設立の東京に拠点を置く企業で、ソウルドアウト株式会社の子会社。名古屋と沖縄にもオフィスがある。中堅・中小企業向けマーケティングテクノロジーの提供を事業としている。

※公式サイト・資料より

サービスの特長

  • データの統合管理と柔軟なカスタマイズレポート
  • 純国産100%内製開発と充実のサポート
  • 少額運用・少数アカウントの代理店でも導入しやすい
  • 導入企業数200社以上、接続媒体アカウント数40,000以上
  • Yahoo!プロモーション広告の運用効率化支援「Preferred Partner Program」パートナー認定

利用者の特徴

以下のような要望に応える。

  • 予算超過などのミスを未然に防ぎたい
  • 自動的にレポートを作成したい
  • 簡単にカスタマイズレポートを作成したい
  • 管理画面は共有できないが数値を共有したい
  • 媒体ごとの管理画面を一カ所にまとめたい

<導入事例の一部>

  • 株式会社五箱:日々のデータ集計業務が2時間→0時間
  • フォー・フュージョン株式会社:月次レポート作成業務が3営業日→1.5営業日
  • ASUE株式会社:レポート作成業務時間が7割減少

料金体系

初期費用:10万円
月額費用 5万円~

  • データ連携アカウントの広告運用金額に応じ月額費用が変動。広告運用金額1千万円までは月額5万円。1千万円~2億円までは広告運用金額×0.5%で上限50万円。以降別途見積り
  • オプションサービスあり

→ 詳しくはこちら(ATOMのサイトへ)

4.ROBOMA(RoboMarketer 株式会社)

ROBOMA

ROBOMA(ロボマ)は、RoboMarketer株式会社が提供する自動広告ダッシュボード。RoboMarketerは東京に拠点を置く企業。マーケティング自動化サービス開発およびマーケティング支援事業を行っており、ROBOMAが主力サービス。

※公式サイより

サービスの特長

  • 広告 BI ダッシュボードで広告配信レポートを自動作成
  • グラフやレポート、アドバイスやアラートで広告運用の最適化を支援
  • スマホWeb最適化により誰でもいつでも簡単にチェック可能
  • セキュアな認証方法で、1分で導入できる

利用者の特徴

以下のような課題を解決する。

  • 広告レポートの集計・分析に時間がかかる
  • 定期的なレポート共有が面倒
  • 代理店とのやりとりが複雑
  • レポート作成にコストがかかりすぎる

<導入事例の一部>

  • 株式会社フルスピード:SNS広告運用レポート作成業務が50時間→1分
  • 株式会社JUBILEE WORKS:広告データの一元管理で時間・コスト削減
  • 株式会社ココネ:少人数でのインハウス運用を効率化

料金体系帯

フリープラン 月額0円
ベーシックプラン 月額9,800円
プロプラン 月額29,800円
エンタープライズプラン 要問い合わせ

  • 2週間の無料トライアルあり

→ 詳しくはこちら(ROBOMAのサイトへ)

5.Shirofune(株式会社Shirofune)

shirofune

Shirofune(シロフネ)は、株式会社Shirofuneが提供するクラウド広告運用自動化ツール。Shifofune社は東京に拠点を置く企業。クラウド広告運用ツール「Shifofune」が主力製品で、このツールの開発・販売に注力している。前身の製品である「ADFUNE」は2016年時点で、国内の自動入札ツールで導入件数ナンバー1を記録した。

※公式サイより

サービスの特長

  • 導入実績No.1の広告運用アルゴリズムを搭載
  • 運用経験、知識不要。簡単な操作で広告出稿が可能
  • 入力されたURL・キーワードから広告効果が見込めるキーワードなどを提案
  • 毎日管理画面に表示される「改善チャンス」に沿うだけで広告効果を改善できる
  • 分析レポートをボタンひとつで作成、Excelでのエクスポートにも対応

利用者の特徴

<導入事例の一部>

  • 金剛宝寺:資料請求3倍・CPA半分
  • 株式会社コムニコ:3カ月でCPA半額・CV獲得数3倍
  • 株式会社ディバータ:問い合わせ件数20%増・CPA20%改善
  • 小田急電鉄株式会社:クリック数約3倍・インプレッション数約25倍
  • 野原ホールディングス株式会社:ROASが4倍に

料金体系帯

Autoプラン 月額1,980円
Proプラン 月額広告費×5%(税抜)

  • 60日間無料体験可能

→ 詳しくはこちら(Shifofuneのサイトへ)

編集部のまとめ

今回の調査概要

  1. 調査母数(問い合わせした企業数):6社
  2. 有効回答数(調査にご協力いただいた企業数):3社
  3. AIによる広告自動配信ツールの中心的価格帯は次の通りとなりました。
  1. 初期費用:0~10万円
  2. 月額費用:5~20万円

AIによる広告自動配信ツールは、中小企業の広告運用規模であれば月数万円程度で利用できるものもあります。一方で、複数の広告アカウントを管理する大企業や広告料金体系はツール・サービスによってさまざまですが、広告運用金額が一定以上になると月額広告費に応じて料金が変動するパターンもあります。

選ぶポイントとしては、連携している媒体、収集できる情報、分析できるデータ、事例などを見ると良いのではないでしょうか。自社に広告運用のノウハウや経験がない場合、料金は上がりますが、クリエイティブの自動作成や改善案の提案までカバーしてくれるツール・サービスを選ぶのもおすすめです。

広告自動配信ツールの最大のメリットは業務効率化なので、単純に料金を比べるだけでなく、そのツール・サービスを導入することでどの程度の人員や時間が空き、どんな新しい業務ができるのかも判断材料にすると良いのではないでしょうか。

調査実施概要

  • 期間:2019年9月12日〜2019年9月24日
  • 調査方法:インターネット調査及び電話・メール・チャット取材にて実施

編集部では、調査にご協力いただける企業を随時募集しています。
調査協力に関する問い合わせは以下のフォームよりご連絡ください。
https://webtanguide.jp/contact

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河村 郁恵

i.kawamura

山口県出身。王朝文学が好きで研究者を夢見て大学で国文学を専攻するも、方針転換で就職。新卒で入社した会社でネットショップ運営に携わり、カスタマーサポートから商品開発、プロモーションなどを経験。その後、EC業界向けメディアに転職。編集部でメディア運営や業界紙の制作ディレクションを経験した後、フリーのライター・編集者として独立。

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