多言語Webサイトを制作する前に知っておきたい5つのポイント

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企業WEB担当者であるあなたが、ある日上司からこんなことを言われたとします。
「これからは海外マーケットも視野に入れたいので自社Webサイトもグローバル対応すべく多言語化したい」

その時あなたならどう対応しますか?

「翻訳業社を探さなくちゃ!」

と、もし考えていたら、ちょっと待ってください!

翻訳する前に多言語サイトを制作する上で考えておかなければならないことがあります。
そこで、企業が多言語化サイト制作に直面した時に知っておきたいポイントを5つ紹介します。

1. 多言語化サイト運用に携わる社内メンバーを確保する

多言語化サイトの必要性を一番に感じているのは、社内WEB担当者ではなく、多言語での自社サービス発信の必要に迫られている部署であることが多いです。営業部かもしれませんし、エンジニア採用を検討している人事部かもしれません。
「事件は現場で起きている」と言った有名な映画の台詞があります。そこで、多言語の必要性に直面している社内担当者に多言語化サイト制作プロジェクトメンバーとして関わってもらうことで、多言語対応したい記事や、発信する目的がより明確になります。

2. 多言語対応する言語を決める

とりあえず英語か中国語と考える方も多いかと思いますが、そこは安易に決めずに、本当に必要な言語が何かを見極めましょう。

例)ターゲット市場に中国が含まれている場合

ターゲット市場に中国が含まれていたとします。その場合は自ずと中国語対応もする必要がある、と考えるかと思います。もちろんその通りかと思いますが、念のため中国市場における御社のターゲットを考えてみましょう。
例えば

  • 中国に進出している日本企業で従業員は中国人が多数だが窓口は日本人や、日本語堪能な中国人で、中国語の必要性があまり感じられない
  • 中国の企業ではあるが、グローバル化が進んでおり、社内でのコミュニケーションは英語であるため、英語サイトがあれば問題ない

こういったケースも最近ではよく見かけます。
まずは本当に必要とされている言語からコンテンツを準備するという方法もあります。

3. 多言語サイトからのお問い合わせ対応担当者を決める

多言語化した際には、お問い合わせフォームから届く言語も日本語ではないことが世の常です。その言語に対して同じ言語でお問い合わせに対応できる社内担当者を決める必要があります。
予算は十分にあるから、英語と中国語のコンテンツを準備したけど、中国語のメールを解読、返信できる人がいない、といった問題が起きてはなりません。
日本語が分かれば、日本語サイトからお問い合わせをします。日本語が分からないから中国語コンテンツから問い合わせをしているわけです。
多言語化する際には、お問い合わせに多言語で対応する覚悟と、担当者をあらかじめ決めておきましょう。

4. 多言語サイトに必要なコンテンツを選定する

多言語サイトに必要なコンテンツをあらかじめポイント1でお伝えした社内メンバーと決めておきましょう。サイトは大きく次の2つに分けることができます。

(1)ミラーサイトにする(更新頻度:低)

既存の日本語サイトをそっくりそのまま多言語化させるミラーサイトを制作する方法があります。この場合更新のあるニュースやお知らせなども多言語化することが多く、制作時だけではなく、日々の運用でも多言語の原稿を準備するなど、運用面も慎重に考える必要があります。

(2)最低限必要な基本情報サイトとする(更新頻度:低)

ミラーサイトのような日々の多言語運用まで手が回らないという問題を抱えそうであれば、更新頻度がほぼない基本情報のみ多言語化したサイトを制作する方法もあります。

どのような多言語サイトを制作するか事前に検討することで、社内担当者の確保や、制作期間、予算なども大きく変わってきます。作ってから、更新する人がいない、翻訳する人がいない、などの問題が起きないよう、事前に精査しておきましょう。

5. どこに翻訳を依頼するかを決める

最後にコンテンツの翻訳をどこに依頼するか、という大きな課題があります。
依頼先を探すポイントは大きく2点あります。

(1)ネイティブによるダブルチェックをされているか

個人で翻訳の仕事をされている方などは、自己完結でネイティブによるダブルチェックまで対応していないことがあります。翻訳会社は大抵ネイティブチェック対応をされていると思いますが、会社に依頼する場合も、個人の方に依頼する場合も、ネイティブチェックまで対応されているか、確認をしましょう。ネイティブならではの言い回しや、より自然な文章としてコンテンツの質や自社の信頼を高める上でも、ネイティブチェックは必ず行いたいところです。

(2)業界に精通しているか、または同業界サービスの翻訳経験があるか

業界特有の表現や単語を理解していないと、不自然な直訳翻訳に仕上がってしまうことがあります。できるだけ自社と同業界の翻訳経験があることや、業界に精通しているかを事前に確認しましょう。
また、より質の高い翻訳を依頼するために、事前に業界用語の解説や、その用語の言語訳を社内でリストアップしておくこともオススメです。
たとえ社内の言語訳が間違っていたとしても翻訳会社や翻訳家の方にとって有効な参考資料になることは間違いありません。

社内に英語が得意でTOEIC満点に近い社員や、留学経験があり、ビジネス英語が得意な方などもいらっしゃるかもしれません。ただ、そういった方には当然別の担当業務があるので、実際問題、翻訳作業をする時間がないということもあります。
また、留学経験者はネイティブではないため、時としてブロークンな英語が含まれていることがあるかもしれません。TOEICは基本読解や文法、リスニングになるため、文章を書くという能力に対するスコアはありませんので、TOEIC満点だからといって翻訳ができるとは限らないこともあります。

最後に

多言語化サイトは既存のサイトを対象の言語に翻訳するだけ、というわけではなりません。通常のWEBサイト制作プロセスと同じだけの企画や、運用が発生します。「翻訳する作業」と考えるのではなく、新たな WEBサイトを制作するといった意識で取り組むことで、社内で求める多言語サイトのゴールに近づけるかと思います。

デジタルマーケティングBPO「Web担アシスト」

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平尾 美絵

m.hirao

世界最大級人材サービス会社にてWEBディレクターを9年、その後Global Clients solution事業部にて、本社オランダや、世界各国の同事業部とのコミュニケーション、情報共有、来日時の対応に従事。2人目出産のタイミングで退職し、2012年にフリーランスWEBディレクターとして独立。2017年よりディレクターバンクスタートアップメンバーとして見積もり相場ガイド編集長を担当。

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